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23話 最終話 ページ23

ドロリと黒い塊は人間を地面に落とすと消えてった
その人間はゴホゴホと強く咳き込みつつも服に着いた汚れを一通り払うと唯一空が見える場所へと移動する

満天の星空が浮かんでいて、夜ではあるものの暗闇に慣れきった目では色々なものが視えやすい


「この景色も久しぶりだな」


山を抜け、1番人里に近い場所に到着するも既に廃村なのか人の気配もなければ建物は倒壊が進んでいる


「彼ら、元気にやってるかな」


そのつぶやきに返してくれる者はおらず''彼女''は1人村を抜けた













いや、抜けようとしていたが正しい
村から出る唯一の出口であるトンネルを抜けた先で彼女は固まった


「随分と遅かったのぅ」


白い髪が月に照らされてキラキラと輝き、その隣には真反対の闇に溶け込むような黒い髪
そんな2人は真顔でトンネルの出口に立っていて、流石に心臓が口から飛び出るかと思った


「な、は……は??」

「おい困惑してるじゃないか」

「ふむ、脅かしすぎたか
まぁよい。着いてこいA、説明は帰る途中でも出来よう」


背を向けて歩き出した彼らにAはハッと我に返り彼らの服を掴むと動きを止める


「待ってください。なんで私が下越まで来る時間を知って、いやその前に!
帰るってなんですか!?私家無し「落ち着けA」」

「何をそんなに不安に思う、ワシは幽霊族じゃぞ
その付近にいる妖怪に聞けばお主が帰ってくる時などわかるじゃろう

帰るは帰るのじゃ。大人しく着いてこい」


しているようでしてない説明に目を白黒させていたが何を勘違いしたのか
「まだ自分の術式に当てられているようじゃな」
と彼はAを抱き上げるとそのまま歩を進めた


「あのっ、私」

「諦めろA
俺もここ数年で学んだ。幽霊族は愛が俺たち人間の何倍も強い
逃げられるなんて思うなよ

それに、俺だって聞きたいことは山ほどあるからな」


抱き上げられたAを見下ろしニヤリと笑ったもう一人の男に諭された後大きな爆弾を落とされ、意図せず口から声が漏れた

「自分の術式から出てこない方がよかったのでは?」

そう考えつくのに時間はかからなかったとか____







ひとまず終。

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あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか? (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします! (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜目 | 作成日時:2023年12月11日 2時

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