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19話 ページ19

「ときにお爺様?
聞きたいことが1つあります


その魂を入れ替える術、誰に教えられました?」


突然、隣で聞こえた声に時貞の体は分かりやすく跳ねた
だが、私が武器を持っていないことを確認するといやらしく笑い


「なんだ、気づいておったのか」

「ええ、貴方のようなパンピーに扱える代物では無いので
1枚噛んでるだろうなと」

「言いたい放題言いおって……
お主、一体何様のつもりじゃ「まぁまぁ、落ち着いて行きましょう」ぬぅ……」


物陰から出てきた人物に私は「やはり」と腑に落ちたと同時に怒りが湧く
抑えろ…と念じながら明るい場所に出てきた男を食い入るように見つめる


「おや、凄い顔をしているね
まるで、般若のようだ。僕と貴方は初対面のはずだけど」

「えぇ、えぇ……そうですね
この場では初対面ですよ。ですが、私はお前を知っている

殺しそこねたお前を…!!」


血液が煮えたように体が熱い
だんだんと呼吸が早くなり、心臓が大きく脈を打つ


「目が…金に……!?」

「逃げないと巻き込まれますよ」


時貞が地を這うように男の後ろに逃げる
不意に男が口角を上げた


「っ!」


間一髪。
背中に感じた僅かな殺気に気づき体をズラす。振り下ろされた刃物は目の前を通過して、相手の腕を掴みあげた


「……説明してもらおうか。なんでこんなことをしようとしたのか」

「……」

「答えないなら掴んでいる腕を折るよ
いいの?紗代」

「っ!
ずっと憎かったからですわ!!」


強く腕が振られ、簡単に拘束が解かれる
紗代は数歩私から距離をあけた紗代はブルブルと肩を震わせて私を睨んだ


「お母様もお父様もお姉様のことしか見てくれない!!
水木さんだって……!誰も私のことを見てくださらない!!見ているのは龍賀の血だけ…

でもお姉様は違う!!皆から愛され大切にされている!!それが羨ましくて大っ嫌いだった!!!!」

「……だから私を殺したい一心で、この男に加担してその呪いを呑み込んだとは」


少し上を見上げれば、彼女の後ろから顔を出している骨
ゲゲ郎さん達の間では''狂骨''と呼ばれる呪いは等級で言えば控えめに言っても1級物
数刻すれば受胎して、紗代を呑み込むだろう


「まったく、これだから呪詛師は大嫌いなんだ」

「早くしないと君の大事な妹が死んでしまうね
でも、アチラも緊急事態のようだ」


チラリと男が見た方を私も確認する
ゲゲ郎さんが相手をしている呪い

特級


「いい性格してんね」

「そう言って貰えて光栄だ」

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あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか? (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします! (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜目 | 作成日時:2023年12月11日 2時

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