検索窓
今日:8 hit、昨日:228 hit、合計:86,906 hit

12話 ページ12

「流石幽霊族、一筋縄では行きませんか
では……怨っ!!」


趣味の悪い髑髏を取り出し、出てきたのは幽霊族の方では狂骨と呼ばれる呪い

これは流石に祓えないか。と片目の彼を見ると彼も私の視線に気づいたのか見つめ合うこと数秒


「手を貸してくれ」

「では離れてくださいね、巻き込まれたら大変です」

「っ…は?」


狂骨の方に歩き出す私と、私の立っていた場所まで下がる片目の男
戦う相手が変わると思っていなかったのか水木と長田の視線が刺さる


「A様、下がっていないとただの怪我ではすみませんよ」

「ご心配なく、この程度怪我をする方が難しい」

「ふざけた事を、では…怨!!」


長田の合図を聞いて狂骨は低い唸り声と共にこちらに向かってくる
水木の「逃げろ!!」という叫びが聞こえたが無視してその場から飛び


「黒閃」


振り下ろした足は狂骨の頭部に突き刺さり煙となって消える
地面に着地すれば皆唖然としていた


1人を除いて


パチパチパチ
とこの場に似合わない拍手が聞こえ彼はゆっくりと私に近づく


「流石は呪術師、こんなの簡単そうに祓うのぅ」

「まぁ、階級も2級程度ですし
自分の術式を使うまでもありません」


誇りを祓うような仕草をしていると誰かの影が近づいてきて顔を上げる前に頭に重みを感じた


「偉いぞ」

「頭撫でる必要あります?コレ」

「嫌か?」


久しぶりの感触に嬉しさと恥ずかしさが混ざりぐぬ…と変な声が出る
肯定だと受け取ったのか男はニコニコと頭を撫で続けていると


「ゲゲ郎さっきの狂骨ってどういう事だ!!そしてなんでAさんがそれを倒せる!!説明しろ!!」

「なんじゃお主知らんかったのか
A嬢ちゃんは呪術師、アレらを祓う者じゃよ」

「「はぁ!!?」」


水木さんの他にも遠くで長田の驚く声が聞こえた
まぁ、見せたこと無かったし驚くことも不思議じゃないか


「そんなはずありません!私は彼女が生まれてからというもの1度もソレを見たことがないんですよ!!?」

「使えると知ったのは1年ほど前ですし
あなた方の前で使ったことも使う必要もなかったので

邪魔をしなければ殺しません」


本物の呪詛師ではないと言えど、呪術界の掟は知っているでしょう?

長田と見つめ合うこと数秒
片目の男とはまた違った影が私を覆った

13話 流血表現あり。→←11話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (199 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
359人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あべの(プロフ) - そして、この後の囲われた日常が気になるのは自分だけなんでしょうか? (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
あべの(プロフ) - 1から3まで並べると尊くて泣きます。 (12月25日 15時) (レス) @page25 id: 55582985e0 (このIDを非表示/違反報告)
箔月(プロフ) - えー、全て神でした (12月25日 11時) (レス) @page25 id: 26079ce184 (このIDを非表示/違反報告)
rune16(プロフ) - 第一特典はと合わせたい神絵でした。遅くなりましたが、コメント失礼しますwww私は第一特典もらってないので是非とも並べたい。いや、並べないといけない第三特典だったとお伝えします! (12月25日 11時) (レス) @page25 id: c9d7379dbf (このIDを非表示/違反報告)
Rin'lan - 天才すぎます!! (12月23日 21時) (レス) @page19 id: 3767ef094f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水菜目 | 作成日時:2023年12月11日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。