目立ちたくないから 2

59話 ページ9

｢割と人見知りなんだ、あんまり見てやらないでくれ｣

｢お、お兄ちゃん
あっちでお母さん車停めて待ってる｣

｢OK、すぐ行く｢Aちゃ〜ん!!｣……待ってねぇけど｣


周りにいた全員が声のした方を向けば笑顔で手を振ってきた見た目30代の女性が駆け寄ってくるが目の前で何も無いのにつまづく


｢……あのさぁ、足上がってないんだから走らないでっていつも言ってんじゃん｣

｢うふふ、A見つけたらつい嬉しくなっちゃって
それに転けてもAは抱きとめてくれるでしょ？｣

｢もうやんないからな｣


抱きとめた女性を指さし俺と女性を交互に見る監獄メンバーに俺はため息をこぼしつつ


｢母親｣

｢｢｢母親!!?｣｣｣

｢にしては見た目若すぎんだろ!!?｣

｢アラ嬉しいわ〜これでも40はすぎてるのよ？｣

｢嘘だろ!!?｣

｢甚八兄さんの一回り上｣


数人理解したのかまた目を見開き母さんを見る
母さん自体甚八兄さんとは似ても似つかぬ正確なため｢恥ずかしい〜｣なんて思ってもないことを良い笑っていた


｢あ、そうだA
今日はお鍋よ、パパも早く帰ってきて欲しいみたいであの人朝からソワソワしてるの。早く帰りましょ
あ、良かったらあなた達も一緒に｢食べないでしょ｣あら〜｣

｢久しぶりの帰宅なんだからこの日くらい家で食べるって
じゃあ迎え来たから俺先帰るわ、また今度な｣


母親の肩を押し歩き出すAにみんなは唖然としながらも見送る
彼の姿が見えなくなったところで誰かが呟いた


｢家族全員顔良…………ビビったわ｣

｢母親綺麗な人だったね、タイプ｣

｢お前……人妻やぞ…………篠原に言ったらわんちゃんしばかれんで｣

｢クソゥ仏は二物与えずってことわざどこ行ったんだよ!!!!!!｣

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