目立ちたくないから 2

73話 ページ23

海外選手を除いた年俸価格ランキングで青い監獄上位23名を自動的にUｰ20W杯メンバーにするということらしい


｢なるほど、ということは価値は下がる可能性もあり？｣

｢そりゃな｣

｢おっ｢1つ言っておくが、A｣何？｣


了解の意を示そうとしていると甚八兄さんが言葉を被せてきて嫌々ながらもモニターに目線を戻す
多分個人に向けての事だろうけどこの場にいた全員が甚八兄さんの言葉に耳を傾ける


｢仮にお前の値が落ち、Uｰ20W杯の選手に選ばれなかったとしたら
お前は自動的にノアがいるバスタードミュンヘンに移動することになっている｣

｢………それは、甚八兄さんのコネ？｣

｢そんなことするかバーカ
お前は''あの時''からしつこく勧誘されてんだよ
そして今回のコレで完全に逃げ道を塞いだ。という訳だ

不可能を可能に変える完璧主義者のお前はサッカークラブのオーナー達から見れば喉から手が出るほど欲しいだろうな｣

｢そんな万能じゃないんだけど｣

｢お前がそう思っていても周りはそうじゃない。ミュンヘンに行きたくなきゃ死ぬ気で己を証明しろ｣


ついで、とばかりにこの映像はサッカークラブオーナーだけでなく全世界で登録した人達に見られていると爆弾を落とし甚八兄さんは消えてしまった
腰に手を当ててはぁ……と長めに息を吐く


｢当初の約束と違うんだけど｣


捨て駒枠だったろ、年俸価格？なにそれ。俺はプロ入りする気ねぇし、てか全世界にコレ見られてる？許可してないし、俺らの人権どこだよ


｢Uｰ20に入っても入らなくても地獄ってことあるか？
まーじムカつくんだけど｣

｢篠原……怒ってる？｣


潔が恐る恐ると言った様子で聞いてきたため俺はニコリと笑い


｢怒ってるわけないじゃん。最高の気分だよクソ野郎｣

｢ガチギレじゃねぇか｣

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