49話 ページ49
夜も深く、普通の人なら眠っている時刻
俺はひとつの扉を開け中に入る
小さく鳴るジャズと薄暗い空間にカウンターに座る人物
｢今日は1人なんて珍しいですね｣
そう言いながら彼の隣に座り適当にお酒を頼む
真っ黒の服に身を包んで酒を飲んでいる男は俺を見ることも俺の質問に答えることも無く一枚の写真を俺に渡してきた
｢この男を殺したい
知恵を貸せ｣
ぶっきらぼうに答える彼に俺は写真の人物を見ながら｢この人横暴役者って悪名高い人じゃないですか｣と俺も話を切り返す
｢こんな人がなんで？
またなんか失敗したんですか？｣
｢………………コイツとは少し取り引きがあった
それで回数を重ねる毎に取り引きが横暴になりやがった上にコッチの情報を流した、生かしておけねぇ｣
｢なるほど、証拠の回収と彼の死亡が今回の任務なんですね｣
酒を一口飲んでウーンと少し考える
｢あ、今度豪華客船で劇場がありますよね？｣
数週間後に控えた、有名人や一流企業のお偉いさん達が乗る2日間の旅
その中で有名作家の描いた悲しいストーリーの劇がその船限定で行われる
俺はそれを思い出して｢思いつきました｣と彼を見る
その言葉を聞いて黒い服の男(ジンさん)はニヤリと笑った
｢聞かせろ
どうせまた完全犯罪を作り出す気か？
お前の考えはいつも予想を大幅に超えてくるからな｣
｢ヤダなぁ、俺はただ人助けのつもりで手を貸してるだけなのに完全犯罪とか俺を犯罪狂みたいに言わないでくださいよ
それに完全犯罪にしようなんて思ってませんし、警察がちゃんと調べないだけですよ｣
｢ハッ、言うじゃねぇか｣
ジンさんは鼻で笑い酒を飲むと俺を見た
｢話せ｣という合図に俺も口を開いて一連の流れを話す
｢………………てすれば上手く行きますよ｣
｢おい、このシナリオだとヤツは死なねぇぞ｣
｢いえ、死にますよ
絶対に、彼はそういう人ですからね
気になるなら船に乗っては？｣
｢ふざけるなよ、俺が乗れると思うか？｣
｢乗れますよ、死ぬほど倍率高いですけどw｣
ジンさんが舌打ちしたので俺はケラケラと笑いながら残りの酒を飲み干す
｢ご馳走様です、それでは上手くいくことを願ってます｣
と俺はジンさんに手を振りながら帰路に向かった
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Aは黒の組織の一員では無いですが、暗殺などに協力(助力)している人物です
事故や自 殺に見せかけた犯罪なのでAの存在はあんまり知られてない
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目覚まし時計の針 - キヨがツッコミに回ってて面白いです‼︎ (2021年11月22日 11時) (
レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ものすごく私好みの作品です！更新頑張ってください！ (2021年11月15日 7時) (レス) @page35 id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - この話めっちゃ好きです…！更新楽しみにしてます！ (2021年11月14日 23時) (レス) @page35 id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
メルト(プロフ) - これ好きです！更新待ってます！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 60039d2e48 (このIDを非表示/違反報告)
わーい - このお話正直にいって、 めっちゃ好きです！ (2021年11月4日 23時) (レス) @page35 id: a1fbf5a392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜目
| 作成日時：2020年11月25日 12時
