44話 ページ44
ガチャッ…
｢どうぞ｣
｢お邪魔します｣
逃げられないと観念した俺は沖矢さんを自宅に招き入れた
その前に｢他言無用｣と｢家のものに触らない｣を約束させて
家の中に入った沖矢さんは周りをキョロキョロしながら｢思っていたより普通ですね｣と笑った
｢そうでしょうね、隠してた理由は何も犯罪に手を染めていたという訳ではないので
コッチです｣
リビングを通り、俺は自分がよくいる部屋の扉を開けた
それを見て沖矢さんは｢ほぉ…｣と息をもらした
｢なるほど、声の仕事か｣
｢正解です、世にいうと歌い手と呼ばれるモノですね
生放送と称してよく首から下を映していたので俺の骨格なんかを知っていたんでしょうね｣
後は声が分かればある程度わかる人には分かるでしょうし
そう言って俺はパソコンが置いてある机に寄りかかり
｢俺に対する容疑は晴れましたか？｣
とイタズラを成功させた子供のように笑う
一瞬驚いた表情をするものの｢容疑なんて…｣と否定した
｢よく、あの子供と俺の事で話してたじゃないですか｣
｢!｣
｢内容はよく聞こえなかったですけど、なんか疑われてる感じはしてたので
まぁ、こんな仕事してますし子供は俺信用してないのであの子にバレたくなかったんですよね｣
子供は純粋すぎるが故に首を突っ込みすぎて自爆する
それで原因が俺らだと責任転換されても困る
｢では、なぜ私にはこの話を？｣
｢貴方には迷惑をかけてしまったし、これ以上疑われるのは癪に障るので｣
目の周りをうろつかれるハエ程、ウザったらしいものは無いでしょ？
と笑いかければ｢確かにそうですね｣と笑った
一通り俺の説明が終わり｢質問はあるのか｣と聞くと｢いえ｣とだけ答えられ沖矢さんはすぐさま帰っていった
俺は1人久しぶりの家で座り心地の良いソファに深く座り
｢ストレスでしかねぇよ｣
と誰にも聞かれることの無い毒を吐いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1411人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目覚まし時計の針 - キヨがツッコミに回ってて面白いです‼︎ (2021年11月22日 11時) (
レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ものすごく私好みの作品です！更新頑張ってください！ (2021年11月15日 7時) (レス) @page35 id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - この話めっちゃ好きです…！更新楽しみにしてます！ (2021年11月14日 23時) (レス) @page35 id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
メルト(プロフ) - これ好きです！更新待ってます！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 60039d2e48 (このIDを非表示/違反報告)
わーい - このお話正直にいって、 めっちゃ好きです！ (2021年11月4日 23時) (レス) @page35 id: a1fbf5a392 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水菜目
| 作成日時：2020年11月25日 12時
