32話 ページ32
スタッフさんに連れられるまま兄さんに台本を届ければそのまま見学という形で居てもいいと言われ暇だった俺らは見学する事に
何故か子供とその保護者(女)も俺らの横にいるわけだけど
｢君達は一般客の方じゃないんだね｣
普通なら一般客が座る場所なのだろうけど俺らが居るのはカメラマンやディレクター達のいる袖口
俺が話しかけたことに驚きつつも女性は｢父がこの番組に出るので、その付き添いで……｣と笑う
確かこの番組は未解決や難解だった事件の鍵となったものを見つけるという番組
今回のゲストとして俺の兄さんとあの探偵が呼ばれたということらしい
｢お前の兄貴、推理得意だったか？｣
｢無理だね
人気絶頂だからお呼ばれしたんでしょ｣
｢なるほどな〜｣
｢お兄さん!!あの俳優さんの弟だったんだね!!｣
キラキラとした顔で俺を見た子供に｢そーだよ｣と適当に返事する
颯爽と始まった番組を椅子に座りながら眺める
初めは難解だった事件から未解決で迷宮入りとなった事件の紹介が始まる
｢ほぇー……別視点からの解決もあんだな｣
｢ね、予想外なところから見つかるもんだ｣
頬杖をつきながらキヨ君と話していれば突然の暗転
所々から聞こえる女性の悲鳴に俺は眉を寄せた
｢停電!!?｣
｢キヨ君、取り乱して動くと怪我するよ｣
｢お兄さん冷静だね!!!!｣
｢驚きすぎると逆に冷静になるよね｣
携帯のライトを起動させて机に置く
自分の周辺だけ見え、それに安心したのかキヨ君は立ち上がった椅子にもう一度座り直す
ADが急いでブレーカーを上げに走ったようでスタッフが迅速に対応していく
数分後、電気が着いたその時
もう一度阿鼻叫喚の嵐が降り注ぐ
｢キャァァァァァ!!!!｣
｢うっ……｣
明るく照らされたステージ上では首を切られ事切れている男が
口を抑えてしゃがむキヨ君の目を押え背中をゆっくり撫でて落ち着かせる
遺体の隣にいる、兄さんを見ると返り血が飛んでいて放心状態で男を見ていた
｢あー……察した
面倒なことになったな｣
｢おま……この状況でよく……うぇ……｣
｢キヨ君吐くのはやめてね｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1410人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目覚まし時計の針 - キヨがツッコミに回ってて面白いです‼︎ (2021年11月22日 11時) (
レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ものすごく私好みの作品です！更新頑張ってください！ (2021年11月15日 7時) (レス) @page35 id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - この話めっちゃ好きです…！更新楽しみにしてます！ (2021年11月14日 23時) (レス) @page35 id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
メルト(プロフ) - これ好きです！更新待ってます！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 60039d2e48 (このIDを非表示/違反報告)
わーい - このお話正直にいって、 めっちゃ好きです！ (2021年11月4日 23時) (レス) @page35 id: a1fbf5a392 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水菜目
| 作成日時：2020年11月25日 12時
