23話 ページ23
｢俺らがここに連れてこられてどのくらい経つかわかる？｣
｢え……あ、ちょっと待ってください｣
鈴木さんは縛られた腕を俺に突き出し｢腕時計持ってるので｣と見せてきてくれた
時刻は20時過ぎ、俺が家を出たのが17時辺りだったからかれこれ3時間くらいはここに居るのか
｢……遅刻だな
いや、もう配信は無理か｣
21時に予定していたゲーム配信を諦め何度目か分からない息を吐く
｢配信って…？｣
｢君には関係ないよ｣
隠れるスペースを見つけて女の子を呼ぶ
｢君はここに隠れてて、俺はアッチに居るから
ちょっと怖いだろうけど我慢してね｣
｢えっ…？何する気なん｢無事に家に帰りたいならここでじっとしてて｣｣
有無を言わさず女の子を隠すと俺は窓に近づき
ﾊﾟﾘﾝｯ!!
窓ガラスを足で蹴り破り、遮蔽物の影に入った
割れた音に反応して慌てた様子で男数人が部屋の中に入ってくる
｢ﾁｯ!!2階だからって飛び降りたか……
探せ!!!!まだ近くにいるはずだ!!!!!!｣
焦った様子で男達は部屋から出ていく、その後物陰に隠れて割れた窓から外を確認すれば数人の男が走って遠くに消えていく
｢……もういいよ
今から家まで君を送る、それまでは気を抜くな｣
｢あ、足……｣
女の子は青い顔をして俺の足を指さす
俺も目線を自分の足に向ける、そこには窓ガラスの破片が刺さったのかジーパンには赤いシミが幾つか出来ていた
｢問題ないよ、それよりも君を安全な場所に連れていくことの方が大事だ
絶対俺から離れないでね｣
コクリと頷いた女の子を横目に俺はゆっくりと脱出を試みる
予想通り建物内にはまだ数人残っているらしい
｢ダルいな……｣
と心で悪態ついていた時、女の子は何を思ったのか
｢やぁぁぁぁぁ!!｣
｢!!?｣
誰かと通話していた男の首元に抱きつき締め上げる
落ちた男をみて女の子は｢やった!!｣とでも言いたげな表情で俺を見るが
｢馬鹿かテメェは!!!!｣
｢えっ!!?｣
｢ﾁｯ!!!!｣
困惑する女の子の腕を力強くつかみ1番奥の部屋に入り扉を閉める
数秒後には大人数の足音が聞こえ大声で言い合いをしているのが聞こえた
｢あの……もしかして私……｣
よかれと思ってやった事だろうが……
｢頼むからマジで何もしないでくれ｣
血は流れすぎてフラフラしている俺に大人数の相手は無理
だから隠れて逃げる算段が総崩れ
イライラと血を無くしすぎたことによる気分の悪さに俺はその場にしゃがみこんだ
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目覚まし時計の針 - キヨがツッコミに回ってて面白いです‼︎ (2021年11月22日 11時) (
レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ものすごく私好みの作品です！更新頑張ってください！ (2021年11月15日 7時) (レス) @page35 id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - この話めっちゃ好きです…！更新楽しみにしてます！ (2021年11月14日 23時) (レス) @page35 id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
メルト(プロフ) - これ好きです！更新待ってます！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 60039d2e48 (このIDを非表示/違反報告)
わーい - このお話正直にいって、 めっちゃ好きです！ (2021年11月4日 23時) (レス) @page35 id: a1fbf5a392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜目
| 作成日時：2020年11月25日 12時
