5話 ページ5
蝶を飛ばして30分もしないうちに釘崎様と虎杖様は人質に取られていたであろう子供を連れて出てきた
五条「A、その子家まで送ってあげて」
貴方「承知しました」
車に乗らせようとしたが家は徒歩圏内らしく子供が先に歩くのを数歩後ろで追いかける
男の子「?
お姉さん、僕歩くの早い?」
貴方「いえ」
男の子「ならどうして隣に来ないの?」
貴方「それは…そう幼い頃に教えこまれたからとしか…」
脳裏にこびりついて離れないその言葉
「女が、しかも弱くてグズなお前が俺たちと並行して歩くなど笑わせる」
「お前は後ろを着いてくればいいんだよ
女は後ろだ」
女で、さらに強い術式も、家の力も引き継がなかった私は腫れ物扱いを受けていた
使用人よりも下の扱い…あれほど悲惨な環境はないだろう
男の子「?よくわかんないけど
お姉さん、立派な大人なんだしそういうのもう殆ど気にしなくていいと思うけど」
貴方「そう……ですね」
男の子の言葉が私の心によく刺さる
「あの人」にも同じようなことを言われたな…と懐かしむ
男の子「!
僕の家アソコだから!!
ありがとう!!」
男の子は突然かけ出すと少し先の家の中に消えてしまった
貴方「自由に生きろ…やりたいことやれ
私にはよく分かりません…自分が今何をしたいのか
教えてください… 甚爾様」
死人に口なし
私の言葉は誰にも届かず風に乗って消えてしまう
踵を返し、私は五条様の居る廃ビルの前まで戻ってきた
五条「あ、おかえりー
無事に届けれた見たいだね」
貴方「はい」
五条「それでさ、次は夕食食って帰ろうと思ってるんだけど
Aはなにが食べたい?」
貴方「私は特にありません」
五条「もー!!Aっていっつもそれじゃん」
伏黒「可愛くないですよ」
両手を握り顎下に持ってきた五条様に冷ややかな目線を向ける伏黒様
残りのお2人は遠くで寿司の言い合いをしていた
五条「はぁ…じゃあ銀座のいつもの寿司屋でいいか
A、運転よろしくね」
貴方「かしこまりました」
後ろの座席で騒ぐ2人をちらりと見る
この時、まだ誰も予想していなかった
この中の1人が死んでしまうなんて
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騒いでるのは野薔薇ちゃんと虎杖
めぐみんは虎杖の隣で迷惑そうな顔してるよ!!!!
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くずを - 好きです!次の更新待ってます! (2020年2月6日 6時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜目 | 作成日時:2020年1月31日 6時