変な男の子��/源光 ページ5
源光君は変な男の子だ。
「テメー！！！！待ちやがれ！！」
しょっちゅう大声を出して何かを追い回してたり。
「花子ぉ！！」
「は？」「光は今日も意味不明だねー」
突然変な事を叫びだして、横尾くんと佐藤くんを困惑させたり。
「よお、A。今日は何読んでんだ？」
私なんかに話しかけてきたりする。
『毎日毎日、私に話しかけたりなんかしたらお兄さんに怒られちゃうんじゃない？』
「そーかもな」
光君は言いながら、背中に背負った退魔具を机に立てかけ私の前の席に腰を下ろす。
椅子にもたれかかって、本を読む私をじっと見つめ始めた。
二人きりの静かな教室に、校庭で部活中の生徒の声が響く。
『ねえ』
「おう」
『そんなに見つめられると、本読みづらいよ』
「悪ぃ」
悪い、なんていいながらちっとも目を逸らそうとしない。
『花子さん達のところ行かなくていいの？』
「大丈夫だろ」
嘘だ、この前まで忙しそうにしてたのに。
捲りかけの頁を指先でぎゅっと握りしめた。
『光君』
「なんだよ」
『...私もう、死んでるんだよ？』
震える声でそう言うと、光君は初めて私から目を逸らした。
しばらく黙り込んで、私との間に置かれた花瓶を悲しそうに見つめる。
「こんなもの、あるはずじゃなかったのにな」
「お前が死んだのも全部...嘘だったらよかったのに」
光君が私の方に手を伸ばしてきた。
そのままそっと頬を撫でられる。
「触れるのに、なんでこんなに冷たいんだよ…」
ぽたりと机に水滴が落ちる。
本から視線をあげると、ぼろぼろと涙を流す光君の姿が目に入った。
「オレ、怖いんだ。目を逸らしたらお前が消えちまうんじゃないかって」
「そう思うのは、ダメなことか？変なことなのかよ...」
子供みたいに涙を拭って、光君が嗚咽混じりの声で呟く。
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若葉 - かんわゆい (2020年3月9日 18時) (
レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
花っち - 光くん好き。 (2019年10月11日 17時) (レス) id: a210479166 (このIDを非表示/違反報告)
はの(プロフ) - まるさん» いえいえー！お気遣いありがとうございます。頑張りますね！ (2019年4月8日 13時) (レス) id: f5fc6d41da (このIDを非表示/違反報告)
まる - 本当ですか！？とっ…ても楽しみです！気長にまってますので、はのさんの無理のない範囲で執筆して頂けたら嬉しいです…！よろしくお願いします〜！ (2019年4月6日 20時) (レス) id: cb47adc666 (このIDを非表示/違反報告)
はの(プロフ) - まるさん» コメントとリクエストありがとうございます。そう言って貰えるととっても嬉しいです！了解しました。タイトルの方にまるさんのお名前を書かせていただきます。予めご了承ください。 (2019年4月5日 7時) (レス) id: f5fc6d41da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はの | 作成日時：2019年3月22日 23時
