七十一話 ページ24
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「________ッ!」
勢いよく起き上がった。
額には汗、顔には歪んだ表情、
そして知らない部屋。
なのに敵意を感じない。むしろ安心する。
「帰らなきゃ‥」
私のよりも大きいベッドの端に寄り、足を床に下ろそうとした。
部屋の外で、どこかの扉が閉まる音がした。
私はゆっくりと足を進める。
足音が、近づいてくる。
それは部屋の前で止まった。
扉を開けた人物に私は驚いた。
ス「あれ、目が覚めたのかい?驚いただろうけど安心してくれ、ここは僕の家だ」
私は夢のでも見た、"彼"を瞳に写した。
「スティー、ブンの、家‥」
前にいる彼はシャワーを浴びたのだろうか、スウェット姿で肩にタオルをかけていた。
ス「蜂駆除のあと、突然意識を失ったから僕の家に連れて帰ってきちゃった」
なんともお茶目な人だ。
私は心を押し殺し、彼に微笑んだ。
「そう、だったの‥ごめんね、今から帰るから」
私はスティーブンを避けて行こうとしたが遮られた。
「スティーブン?どうしたの?そんな格好で付いてきたら風邪引いちゃうよ」
ス「‥僕は風邪なんか引かないよ」
「で、でも________」
次に溢れる言葉は彼によって掬われた。
ス「君が今抱えていることの方が、僕よりもずっと重たいだろう?それに、泣いている女のコを引き留めない訳ないじゃないか」
足が床から離れ、私はベッドに座らされた。
頬に、雫が流れたのが気づいた。
「あ‥う‥っ」
ポロポロと涙が溢れる。
あの悪夢の直後に彼を見たら、堪えることもできなかった。
ス「________夢の話を、してくれるかい?」
私はゆっくりと首を縦に振った。
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酒夜月(プロフ) - ししょーさん» だから、困った時は助け合いましょう!分からない事がありましたら私だってししょーさんに聞きますし、答えられる事があったら私だって力になります!だから、いつでも頼ってください!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - ししょーさん» いえ、私もししょーさんと同じ夢小説の作者です。同じ作者の人がこんな事を言われていたらフォローしたくなります!!それに、人を助ける事は私にとっては当たり前の事です!!(^_^) (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 酒夜月さん» フォローありがとうございます。今回の事は私の不注意が招いたことなので、あまり心配しなくても大丈夫ですよ。今後ともよろしくお願いしますね。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。不快な思いをさせてしまいすみませんでした。今後はより一層の注意を払って投稿しますので、どうぞよろしくお願いします。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - 、さん» それなら私だってそうですし、外し忘れる事だってありますよ?ししょーさんなどの作者さん達は忙しい中…急いで皆さんに待たせないように送ってくれているんですから、多めに見てあげてください…!! (2018年1月6日 16時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししょー | 作成日時:2018年1月6日 12時