六十一話 ページ14
-No side-
『俺さぁ、キャッチボール得意じゃんね?』
男はガラス玉をくすんだ空に仰ぐ。
BGMは沈黙。
『得意なものはとことん伸ばせ、笑えるほどつまらない喜劇は、反吐が出るほど面白い悲劇にしろ‥ってな?』
その笑みは二人の願いを綺麗さっぱり裏切るように、男は胸元からスイッチを取り出した。
『さぁさお兄さんにお嬢ちゃん、ここにありますは爆弾のスイッチ、そして喜劇のガラス玉。
スイッチを押せば向かいのビルにある、クレーンのワイヤーにセットされた花火がボン!と火花を散ってくれる。
ついでにこちらのガラス玉も御披露目だ』
ケタケタと男は笑う。
少女らは脳内で思考を巡らせる。
男は二人の意見を聞くこともなく、笑いの腹を落ち着かせてスイッチを掲げた。
『See you. Rotten world』
スイッチが電子音を鳴らす。
男は道路に向かってガラス玉を空高く投げる。
直後に少女は爆発音へ飛び立ち、ザップは男を黒焦げにした。
________________________
-main side-
電子音を聞いた。
直後に爆発音が前で響く。
最速で爆発音へ飛び込むと、鉄骨が落下しているのが見えた。
下には少年が一人とネコ一匹。
「________天声!-
私はネコを抱え、少年を守るように抱きつく。
衝撃と鉄骨の落ちる轟音が体に染みる。
「あの、大丈夫、ですか‥?」
少年「‥?」
あれ、おかしいな。
少年の反応がイマイチだ。
まるで、
まるで、何も聞こえていないような。
少年「た、すけ、てくれて、ありがと」
そうか、この子の世界には音がないのか。
私は少年の喋り方で理解した。
力を解除して、少年に微笑む。
そして、私の視界は真っ暗になった。
あれ、おかしいな。
何だかすごく眠たいや________
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酒夜月(プロフ) - ししょーさん» だから、困った時は助け合いましょう!分からない事がありましたら私だってししょーさんに聞きますし、答えられる事があったら私だって力になります!だから、いつでも頼ってください!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - ししょーさん» いえ、私もししょーさんと同じ夢小説の作者です。同じ作者の人がこんな事を言われていたらフォローしたくなります!!それに、人を助ける事は私にとっては当たり前の事です!!(^_^) (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 酒夜月さん» フォローありがとうございます。今回の事は私の不注意が招いたことなので、あまり心配しなくても大丈夫ですよ。今後ともよろしくお願いしますね。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。不快な思いをさせてしまいすみませんでした。今後はより一層の注意を払って投稿しますので、どうぞよろしくお願いします。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - 、さん» それなら私だってそうですし、外し忘れる事だってありますよ?ししょーさんなどの作者さん達は忙しい中…急いで皆さんに待たせないように送ってくれているんですから、多めに見てあげてください…!! (2018年1月6日 16時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししょー | 作成日時:2018年1月6日 12時