姉離れも妹離れもしてやるものか 一 ページ13
「あー?姉貴が朝帰り?」
万事屋の三人は依頼で、広い屋敷の屋根の上で瓦の修理作業をしていた。
新八は屋根に座って愚痴をこぼし、銀時が釘を咥え作業しながら返答する。
「新八。そういう時はなァ黙って赤飯炊いてやれ」
「やめてくんない!!」
「シスコンも大概にしなさいよ新八くん。君と姉上は法律上結婚できないんだよ」
「そういうとき弟は、もう黙って赤飯製造マシーンになるしかねーだろ。泣きながら赤飯製造マシーンだよ」
「銀ちゃん!私も大人になれば赤飯食べれるアルか!?」
銀時の言葉を聞いた神楽が嬉々として尋ねた。
「お前は泣きながら豆パンでも食ってろクソガキ。よーし昼飯にすんぞー」
「グスッまた豆パン。もう三日間三食豆パン」
銀時は屋根の上に置いていた袋を漁り、神楽は腕で泣き真似をして、新八は豆パンを食べながら恨み言を呟く。
「ったくよー、帰ってくるならまだ良い方じゃねーか」
反対側の屋根から戦が肩に金槌を当てながら歩いてきた。
どうやら彼は珍しいことに万事屋の依頼を手伝っているらしい。
お妙の朝帰りの話を聞いて呆れていた
「うちの妹なんざ家にしてるはずの万事屋に五日以上帰ってきてすらいねーんだろ」
「そーなんだよなァ……ん?ちょっと待て、お前んとこに泊まってるんじゃないのか?」
銀時は同調して返すが戦の発言に違和感を感じて尋ねた。
彼は戦の部屋にAが寝泊まりしていると思っている。
それは新八や神楽も同じようで
「僕もてっきりそう思ってましたけど」
「あー……ちげーよ。知り合いの九兵衛っつー奴のとこに泊まってんの」
『え゛ええ!!?』
戦の返答に三人とも驚いて声を上げる。
銀時が動揺して冷や汗を大量に流しながら口を開いた。
「はァ!?あいつが男と二人っきり一つ屋根の下だと!?」
「いや別にアイツの家は二人ってわけじゃ……つかアイツは男じゃ」
「どこのどいつじゃああ!!うちの娘はやらんぞ!!」
「なに父親ぶってんだよ。てめーはAより年下だろーが」
神楽がセリフを遮って叫び出し、戦は彼女の頭をはたいた。
「戦ァ、こういう時はなァ黙って相手にアッツアツのソースカツ丼を顔面にお見舞いしてやれ」
「地味に疼痛の大きそうな攻撃だな」
銀時の危ない発言に戦がツッコみ
「こういう時はパイ投げで窒息させるのが常識ネ!」
「窒息って明らか殺しに来てんじゃねーか。どんな常識だよ」
神楽が蛮行に走ろうとして呆れていた
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刹那*桜(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!! (2022年12月27日 20時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初コメ失礼します!! めっちゃ面白いです!! これからも頑張ってください! (2022年12月26日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - あたりんさん» ありがとうございます!! (2022年11月20日 0時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2022年11月14日 16時) (レス) id: c0f0373936 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 花香さん» コメントありがとうございます!9個もあって長いですなか一気に読んでいただきありがとうございます!!わりと読みづらい所もあるかと思いますが好みと言ってもらえてとても嬉しいです!!(;ω;) (2022年11月7日 23時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年11月7日 0時