神は鬼を殺さず暴徒を砂状へと化す 九 ページ11
「真選組の方々は
道信は二人の様子を見て不思議そうに銀時に尋ねた。
「いんや、俺たちと戦は知ってるぜ。けど、そこの二人にに教える気はねェ」
「おい、何のことだ」
「気にすんな。お前らは知らなくていい事だ」
土方が戦を見るが、彼も銀時と同じく教える気がないのか流した。
「何ですかそれ、気になるじゃないですかィ」
「お前たちに教えたら面倒なことになりそーだから言わねー」
土方たちがAの星人の情報を得ることで、幕府内でそれが拡散して多くの者に知れ渡ってしまうのを危惧しているのだろう。
銀時も戦も、同じ見解を持っているようで二人とも教えることを拒否した。
「詳しくは教えられないが……いいか二人とも、今回のことは絶対にAには言うなよ」
戦は二人に口止めをする。
Aが今回の殺戮を知れば、きっと追い詰められると考えていて。
「チッ、解せねェな……まァ良い。少なくとも戦が知っているならいつでも聞ける。行くぞ総悟、戦」
土方は納得はできなかったが、Aのことだからか無理強いせずに引き下がった。
二人の名を呼んで
「俺が仕事の間はAを頼んだ」
戦は銀時にそう言い、土方について行く。
沖田は真実を知りたがっていたが、「仕方ねェ」と同じように帰っていった。
それにしても、と神楽が口を開く。
「まさかAがあんなことするなんて思ってなかったアル」
神楽は血にまみれて惨殺して行く彼女を思い返して暗い表情になった。
「ありゃァ、Aの理性が効かない状態、いわゆる暴走ってやつだな」
「……銀さん。まさか黒の死神って、あのAさんのことだったんですか」
新八は眉を下げ、銀時に尋ねた。
「……誰がそんな中二病くせェ名前つけたのかしらねーが、俺はその呼び方嫌いだけどな」
銀時は眉を寄せて言うものの、新八の問いかけを否定しなかった。
「銀さん……」
新八は、彼が肯定を口にしないのは、死神を認めたくないからだと気づいた。
「あれは発生条件か何かがあるんですか?」
「さあな、何も分からねー。ただ今回もそうだったが、どうやら味方には手を出してこねェみてーだ」
喋るとは思わなかったが、と銀時は暴走状態の彼女と会話をした道信へ目を向けた。
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時