君の視線から ... (ページ41)

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頬のほてりが治まり、
ちらりとヒスンを見ると
なに事もなくサンドイッチを食している。

他意はないのかもれないが、
頬や髪に触れてくる最近のヒスンの行動には
翻弄されっぱなしだ。

心臓がついてこない。

ヒスンはどういうつもりで
触れてくるのか分からない。

戸惑う私を見て楽しんでいるのか、
元々スキンシップが激しいのか。

けれどそんなヒスンの行いよりも、
それをさほど嫌がっていない自分に
自分で戸惑いが隠せない。

恥ずかしさはある。

でも、触れてくるヒスンの手に
嫌悪感はない。

少し前まで言葉すら交わさなかったことが
遠い日のことのように思う。
　

何故こんなふうに
食事を一緒に取るようになったのか、
未だに分からない。

けれどなんだかんだでこの穏やかで
静かな二人の時間を好ましく思っている
自分がいる。

昼食後、先に教室に戻ったヒスンの
後を追うように教室へ戻れば
なにやら騒然とした教室内の空気。

そこにはヒスンと、
その前に土下座している三人の姿が。

その三人は先程ヒスンに瞬殺された
あの新入生を含む三人だった。

彼らは、床に額を擦り付けながら
大きな声で叫ぶ

「ヒスンさん、
　あなたの強さに惚れました！
　俺を弟子にして下さい！
　いや、下僕でもいいです！」

「いいです！」

「です！」

　

　一体あの後彼らに何があったのか。

ヒスンの顔が若干引きつっていたのは
気のせいなのか、そうじゃないのか。

　

なんにせよ、
彼は男にも人気があるようだ。

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