君の視線から ... (ページ4)

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新しいクラスとなる
三年Ｃ組に足を踏み入れる。

騒がしい教室内には
先程いたヒスン達がすでに来ていた。

女子生徒がちらちらと彼らの方に視線を向けては
きゃあきゃあと小さく騒ぐ。

気になってはいても彼らに話しかける勇気はないのか
ただ見ているだけだ。

新しい友人を作ろうと躍起になっている生徒達を尻目に
真っ直ぐ自分の席へ向かう。

決して友人が欲しくないわけではない。

ただ本を読む一人の時間が好きだから
あまり積極的に友人作りに励もうとはしないだけ。

それに先程見たクラス名簿の中には
仲の良い子の名前が載っていたのを確認したし
無理に友達を作る必要がなかった。

「Aちゃーん」

教室に入ってくるやいなや
可愛らしい笑顔を浮かべて駆け寄ってくる女の子。

その女の子の登場でにわかに
教室内にいた男子が沸き立つ。

「おい、ソアさんだぜ」

「よっしゃ〜、同じクラスなんてラッキー」

そんな男子生徒の声が聞こえてくる。

「三年になってやっと
Aちゃんと同じクラスになれたよ、嬉しーい」

「うん、よろしくね」

嬉しそうに抱き付いてくる彼女
ハン・ソアは服飾ブランドメーカーのご令嬢。

家のブランドの専属モデルも務める
かなりの美人さんだ。

ミルクティー色の髪を綺麗に巻き
スタイルも抜群。
男子生徒だけでなく女子生徒からも憧れの的である。

その上生徒会に入っており副会長も務める彼女には
親衛隊なる者も存在するほどだ。

これは何故か私にも存在している。

いつからか分からないけれど
気付いた時にはそんなものができていたのだ。

モデルであるリアなら分かるのだけど
自分にも親衛隊が存在することに
首を傾げずにはいられなかった。

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