君の視線から ... 3 (ページ4)

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その後、授業が始まっても
ハナが帰ってくることはなく
休憩時間ごとに自分の姿を見に来る
生徒達に辟易していたことで、
ハナのことはすっかり忘れ去っていた。

それはきっと
他のクラスメイトもだろう。

付き合っていることが周知されても、
教室内でヒスンに話し掛けることはなく、
またヒスンが話し掛けてくることもなかった。

そんな様子に本当かと疑う者もいたが、
当人達が付き合っていると
明言したところを多くの人が聞いていたのだ。

そこから話は広がり、
今や周知の事実として認められた。

ソアによると、
私の親衛隊にも入っていた新聞部部長が
泣きながら号外を書き、
それが配られたことも一役買っているようだ。

私の親衛隊は、
私の幸せを見守るという姿勢でいる。

まあ、喧嘩を売ったとしても
ヒスンが相手なので瞬殺されて終わるだろうが。

問題はヒスンのファンの方である。

比較的、二人が付き合っていることに
好意的な声の方が圧倒的に多かったのは
私自身驚いた。

もっと悪口が非難の声が
殺到すると思っていたのだが、
仕方ないかという空気になっている。

そこにはあのハナが相手よりかは
断然納得できるという意味合いも含まれている。

いかにハナが嫌われていたかが
窺い知れるというものだ。
　

が、嫉妬の声がないわけではない。

以前揉めたイソさんからは、
あからさまな嫌味を言われ、
ソアが応戦するなんてことも。
　

しかし、以前のいじめの証拠を握っている
私には嫌味以上の何かをすることは
出来ないようなので、
嫌味くらいは許容範囲だ。

ヒスンと付き合った時から、
全ての人に祝福されるとは思っていなかった。

それだけヒスンはこの学校で
絶大な人気があるのだ。

それを実感させられることになる昼休み。

　
いつものようにお弁当を持って
非常階段へ向かおうとしていたのだが…

「Aちゃん、Aちゃん」

「なぁに、ソア？」

「とうとう来たよ」

「何が？」

「呼び出し」

ソアが教室の出入口を指すと、
そこには複数名の女子生徒の姿が。

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