君の視線から ... 3 (ページ15)

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翌日学校へ行くと、
対ハナの鉄壁の体制が整えられていた。

主導しているのはソンフンであった。

ソンフンは、エナだけでなく
クラスメイトやヒスンの
ファンクラブの子達にも声を掛け、
ハナ対策を取っていたのである。

どういうことかというと、
ハナがヒスンの所へ行こうとすると
すかさずエナのメンバー、
もしくはクラスの女の子達が
ハナに話し掛けることで
ハナの行く手を遮るというものだ。

そもそも、昨日私と盛大にやりあって
翌日に何事もなく
ヒスンに話し掛ける神経を疑うが、
それをソアに言うと、
ハナだからで全て納得してしまった。

どうせ昨日の告げ口をして
悲劇のヒロインぶるためじゃないの
とソアの目は冷ややかだ。

だが、クラスメイトに邪魔されて
ハナは中々ヒスンに近付けない。

そうなこんなしていると、
突然の席替えが行われた。

そうした結果、ヒスンは右端の一番後ろ、
そしてハナは左端の一番前という
最も離れた位置になった。

これもソンフンが裏工作をしたと
もっぱらの噂だ。

それによりさらにヒスンに
遠くなったハナは不機嫌そうにしているが、
ハナ以外の生徒達は過去ないほどの
団結力を見せている。

そらから数日が経つが、
ハナはヒスンに話し掛けるどころか
近付くことすらできていない。

「このまま卒業までやってくつもりかな？」

いつもの非常階段での一時。

私はヒスンの顔を覗き込んだ。

「そうじゃないか？」

「私の所にも来ないように
　してくれてるみたいだけど、
　いつまで通用するやら」

以前にハナはそっちでなんとかしてくれ
という言葉の通り、
ソンフンは色々と動いてくれているようだ。

ヒスンだけでなく私にも近付こうとすると
必ず邪魔が入るのもソンフンの指示らしい。

お陰で私の日常は平和そのもの。

ヒスンのファンクラブも
味方に付けたので怖いものなしである。

できることならこのまま
平穏が続いて欲しいと願っている。

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