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?「では、これで私が、」
館長「そうだ、この図書館の司書だ。」
司「ありがとうございます。
全て知識として身についておりますので、教わることは何もありません。
何か分からないことがあれば、お聞きさせていただきますわ。」
そう言って一礼し颯爽と去っていく。
その後ろ姿を見ながら館長は1人思いにふけっていた。
それを見かねたネコが声をかける。
ネ「おい、あんなので大丈夫なのか?」
館「俺にも分からない。
しかし、まぁ、物好きだな。
誰も焼け落ちた後に作られた図書館で働こうとは思わないだろうに。」
ネ「仕事なら仕方ないだろう?
特に幽霊が出た訳でもない。」
欠伸をしながら伸びをするネコを一瞥した後館長は窓の外に目をやった。
館「それがそうでもない。」
ネ「にゃ?」
館「実は再建する時に何度やっても壊せない部屋があったらしい。」
ネ「部屋?」
館「司書室だ。」
そして、先程の司書が向かった司書室を見る。
その扉は黒く焦げていた。
業者に聞いたところ、機械で壊そうとしても結界のようなものか貼られており壊すことも、開けることすら出来なかったらしい。
それを先程の司書は難なく開けた。
館「不気味だな。
まるであの司書は全てを知ってるみたいだ。」
ネ「まさか、な。」
館「なんだ?」
ネ「最近、新米の司書達のあいだで流行っている噂だ。」
館長が目線で続きを促す。
面倒くさそうに尻尾を叩きつけた後話し始めた。
ネ「どうやら、文豪を多く呼んでいる司書の後任になれば美味しい思いが出来るらしい。
まぁ、そう簡単には司書はやめないので最近は強行手段に出るやつも少なくないとか。
殺したり、強 姦したりして、後任になるらしい。
全く馬鹿げた話だ。」
まさか、そんな噂があったとは。
衝撃で何も言えずにいると、ネコはふん、と鼻を鳴らしどこかへ行った。
立ち尽くしていたが我に返り、部屋へ戻った。
その一連を眺めていた1つの影があった。
司「そんな陳腐な理由で私はこんなことしませんわ。
全ては異能を手に入れるため。
その為には、全員に私の駒になって頂くわ。」
魔の手がヨコハマに、異能者に迫っていた。
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悠歌(プロフ) - ゼロさん» ですよねぇ。では、前任の司書の方を「前任」で表記します。ご指摘ありがとうございました! (2018年4月15日 19時) (レス) id: b1dbb71ad3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 司書さんの区別を付けた方が良いと思うのですが...どうでしょうか。 (2018年4月14日 19時) (レス) id: 8a8cf15df7 (このIDを非表示/違反報告)
悠歌(プロフ) - ゼロさん» ありがとうございます!更新遅いですが、よろしくお願いします! (2018年4月5日 15時) (レス) id: b1dbb71ad3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります。 (2018年4月4日 3時) (レス) id: 8a8cf15df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠歌 | 作成日時:2018年3月22日 22時