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?「太宰幹部、失礼します。」
太「やぁ、来たね!」





今回も首領から頼まれ仕事を太宰幹部へ届けに来たのだ。
相変わらず中原准幹部と喧嘩をしている。
溜息をつきながら資料を机に置く。
その瞬間、中原准幹部に手を掴まれた。
いつのまに背後に居たのか、と驚いている間に床に捩じ伏せられた。






太「ねえ、聞きたいことがあるのだけど。」
?「こんな事しなくても幹部殿の命ならばお答え致しますよ?」
太「君は一体何者だい?ポートマフィアの情報屋からでも情報が集まらない。
名前も出身もましてや君の異能とか、ね?」
?「……。」





太宰幹部の言葉に顔を顰め、黙り込む。
太宰幹部は面白そうにニヤニヤと笑っている。
全部知られていると本能が告げる。
逃げられない。でも逃げるしかないと体に力を込めた瞬間、体全体に急に重しがかかった。





中「おいおい、俺が誰だか知ってんだろ?
女の手前が重力使いの俺から逃げれる訳ねぇだろ。」
?「……。」
中「だんまりか。幹部の質問には答えるんじゃなかったのか。」
太「中也、あんまり負荷かけないでよ。
折れちゃうから。」




ミシミシと骨が鳴ると太宰幹部が忠告をした。
フッと軽くなったが、まだ重力がかかって動けない。
ハァッと溜息をつき諦めた顔をすると太宰幹部があからさまに勝った顔をした。
それを見た中原准幹部が重力を緩めた。
その瞬間を逃さず脚を蹴り上げ中原准幹部を遠ざけてから自分も二人から遠ざかる。






?「貴方方の弱点はお互い自身です。
太宰幹部が余裕の顔をすれば中原准幹部も気が緩む。そんなのではたかが女の私には勝てませんよ。」





二人があからさまに顔を歪めた。かのように見えた。
ハッと気づいた瞬間、直立できぬ程の重力が一気にかかった。







中「おいおい、忘れてねぇだろうな?
俺の異能は『触れたもの』の重力を操るんだぜ?
手前には先程触れてたからな。」
太「勝ったと思ったでしょう?
残念だったね。」






流石、裏社会に名を轟かすだけはある訳だ。
骨が軋む。肺が押しつぶされ息が出来ない。
脳まで酸素が届きにくい状況であなたに助けを求めた。






?「助けて、」







青白い光が目の前に現れ光が消えたそこには一冊の本があった。

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作者名:悠歌 | 作成日時:2018年3月10日 17時

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