【ヒロアカ】虐待受けてたJCが二次元に飛ばされてました (ページ9)

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9 昼休みの過ごし方ページ9

翌日の午前の授業は、どの高校もやってそうな普通の授業だった。

「んじゃ次の英文のうち間違っているものは？」

「「「「(普通だ)」」」」

プレマイ先生によって黒板に書き出されていく文字。生徒達はノートに書き写したり、つまらなさそうに聞いていたりと様々だ。

(くそつまんね)

「おらエヴィバディヘンズアップ盛り上がれー!!!」

およそ授業中の適したボリュームとは程遠い先生の声で、眠たいのを必死に我慢していた美麗
は完全に目が覚めた。

そのままぼーっとしててもまた眠たくなりそうな気がしたので、授業が終わるまでずっとノートに落書きをしていた。板書なんて面倒いことはしない。
ちなみに、落書きの内容はもちろん、腐った女子が好きそうなアレ。

昼休みになり、美麗は何も持たずに1人で教室から出た。目と脳みそに意識を集中させ、人気の無い場所を把握すると、そこへ直行した。

目的の場所へ着くと近くの3段ほどの階段に腰を下ろした。自分以外、人っ子一人いない。景気は良くは無いが、1人でいたい美麗にとっては景気などどうでもよかった。

明日は屋上で食べようか。屋上は風も心地よさそうだ。案外、屋上には人がいない。今日ここにした理由は、屋上だったらわざわざそこまで階段を上がらないといけないからだ。

何も無い空間から突如現れた弁当と水が入ったペットボトルを取って置き、弁当のフタを開ける。今日のメインはハンバーグか、と祖母の手作りのそれに胸を高鳴らせた。

いただきます。

手を合わせて、弁当箱に敷き詰められた料理を口にする。祖母の料理はとても美味しい。愛情がたっぷり入っていて、いつも箸が止まらない。

ごちそうさま。

約15分経つと、弁当の中は空っぽになった。水を口に含み、もう少しここでのんびりすることにした。

特に汚れていなさそうな草むらに寝転がる。食べてすぐ寝たら牛になるとかは気にしない。どうせなったとしても、個性で脂肪を取ることもできるのだから。

段々眠くなり、寝てしまおうかと考えた矢先、

「ニャア」

と、可愛らしい鳴き声が聞こえた。視線を横にずらすと白色の猫がいた。すこし汚れている。

上体を起こし、猫を抱き抱える。いやいやと、腕の中から抜け出そうとする猫と目を合わせる。すると猫は大人しくなる。その隙に猫を撫でると、猫はたちまち綺麗になった。満足したのか、美麗の手のひらに頭をすり寄せる猫は可愛くて、見てて飽きなかった。