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『買い物に付き合ってくれませんか』
連絡がくるとは思っていなかった少女。
幾度のやり取りをして、その日は訪れた。
「折角のお休みの日にすみません。
透君と休みが被らない風見さ…お兄ちゃんにしか頼めなくて」
わざとらしく言い、彼女は照れたように笑う。
助手席に女性を乗せたのはいつぶりだろうか。
とはいっても、Aは今は小学生の姿。
話しぶりが自分と変わらないことで視覚と聴覚が一致しない。
「買い物なら降谷さんでもできたでしょう」
そう尋ねると、彼女は俯いた。
「…透君は、小学生である自分のことをからかってくるから…ちょっと」
ああそうか、と一人納得する。
風見も同様にこの少女を大人として見ている時がある。
ただそれは、彼女の考え方や話し方でそうなのだと感じているだけで。
Aの保護者である彼は違ったのだ。
彼女を娘、妹、そんな愛らしいのものだけだったらよかった。
(どこか元の姿を望んでいるところがあるから、今の彼女を否定したくてからかって…)
そんな深層心理を知らない彼女は安室が面白がっているそう思っているのだろう。
そう思うと、上司の感情に振り回されるAが少し可哀想だと思ってしまった。
「よし。今日は私が一日Aさんの兄になります」
「へ？冗談を真に受けなくても…」
「いえ。決めましたから。
今日一日はお兄ちゃんでも何でも呼んでください」
彼女は一瞬引いた顔をしたが、嬉しそうにこちらを見た。
「頼りになる兄を持って幸せです」
冗談ではなさそうだ。
弧を描いた目がそう言っている。
照れくさくなって、少し早歩きでショッピングセンターの扉をくぐり店の方へと向かう。
しかし、彼女は風見の手をとって、
「行きたいとこあるの！お兄ちゃん、ついてきて！」
力強く引っ張り悪戯っぽく笑った。
カラフルな雑貨屋に入り、彼女は目を輝かせる。
「うっわあ。懐かしい。今の時代も変わらないんだなあ。
お兄ちゃんはどう？」
そう言われ見せられたのは、一冊のファイル。
「懐かしい」
「でしょ？へへ。これ買うかあ」
さまざまなデザインがある中、シンプルなものを選ぶ彼女。
(上司の身内だからって気を張ってきたものの…
別に悪くない気もするな)
子供らしいだけでなく、素のAの天真爛漫さに癒されていく自分がいた。
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Nattu(プロフ) - かるぴんさん» わわー！いっぱい書いてくれてる！嬉しいですありがとうございます;;同じ目でとかそんな…恐れ多い;;一生なんていただきとても嬉しいです！//嬉しい言葉ばかりでにこにこしてます笑コメントいただきありがとうございます！暖かく見守っていただけたらと思います^^* (7月5日 23時) (
レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - >アニメやイラストで安室さんを見てもこの小説を読む前と同じ目では見れません‼︎番外編もとても素敵です。一生忘れられないお話をありがとうございます。 (7月5日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - どんどん展開に引き込まれて読む手が止まりませんでした！1コメ目なんて光栄です！Nattuさんの安室さんが本当に素敵で彼の魅力を再確認できました。 (7月5日 2時) (レス) @page12 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2023年5月2日 0時
