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こんなにも全力で走ったのはいつぶりだろうか。
息が上がるも少し時間が経てば安定してくるのは若さ故だろう。



「Aちゃん、次コナン君達だよ!」



歩美に言われ指差された先には、いつもの三人の少年たちが楽しそうに競い合っている。
案の定眼鏡の彼が一番をとる訳なのだが、実年齢とは裏腹に三人で騒ぎながら戻ってくる。



(コナン、としての人格もちゃんとしてるんだなあ)



そうぼうっとしていると、視界の端に自分に手を振る集団が目に入る。



「うわ…最悪」



「どうしたの?…あっ」
 


その集団に気が付いて、歩美は嬉しそうに手を振り返す。
哀は憐れむような目でAを見た。



「よかったね!Aちゃん!」



歩美の純粋な瞳が眩しい。
嫌だとも言えず、曖昧な返事しか返すことができなかった。

午前中の競技が終わり、子ども達は一目散に親の元へと走っていく。
手を繋ぎ並ぶ親子の姿は微笑ましい。



(自分はどうしようか)



行くべき場所は分かっているにも関わらず、そう考えてしまう自分がいる。
「かつて」の自分のことを見られ、それからは少し気まずい空気が流れているような気がする。

そんな距離感を知らないであろう



「Aちゃん、お疲れ様あ!」



梓がこちらに手を振っている。
隣には誰もおらず、無意識のうちに彼を探していると、



「安室さんなら今ご飯の準備してくれているわよ」



「そ、そっか…」



本当はやったあと声を上げて喜ぶべきだったのかもしれない。
考えと行動が上手く連動せずに、またよく分からない返答。

梓に手を繋がれ連れていかれるがまま、足を動かす。
だんだんと彼の姿が見えてきて、彼も自分達に気が付いてにこやかに笑いながら手を振る。



(向こうは何も気にしてないのかな)



安室の余裕ありげな態度と自分を比べてしまう。



「お疲れ様。頑張っていたね」



「まあ…」



目の前には美味しそうな料理の数々。
運動会仕様なのか、可愛らしい柄の旗まで立っている。

 

「これ、梓さんが?」



そう聞くと、梓は困った顔をしながら笑う。



「まさか。こんな美味しそうなご飯作れるの安室さんに決まってるでしょ?」



彼女はそう言いながら彼に視線をやる。
安室はそれに眉を下げ応えて、



「じゃあ、食べようか」



笑顔で手を合わせた。


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Nattu(プロフ) - 慎さん» すみません今気づきました〜;;遅れてすみません;;作品違うのに遊びに来てくれて嬉しいですいつもありがとうございます!好きな作品被りで嬉しいです〜! (2023年1月11日 16時) (レス) id: 3f1ef1106e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Nattuさん〜!新作投稿ありがとうございます😊まさかの供給に少し驚きました。コナンの世界は私も好きなので今から凄く楽しみです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨今作品も変わらず、応援しております´ω`* (2023年1月2日 22時) (レス) @page3 id: a9894f14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nattu | 作成日時:2023年1月2日 22時

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