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『あ、もう夜か』

ソルイはサーカス小屋から出ると、空を見て呟いた。
暇潰しにはなったようだ。

『(つまらなかったけど)』

試験開始は明日。
家に帰るのも何か嫌だったソルイはそこら辺のホテルに泊まった。
変装をとき、服を脱いでシャワーを浴びる。

バスローブを着ると、長い髪の毛をドライヤーで乾かした。
そのままポスッと布団に埋もれれば、もう寝息が聞こえていた。

ソルイはムクッと起き上がった。
時計を見ると、午前10時。
日差しが室内まで射し込む。

『(そろそろ行くか)』

もう一度変装をする。
コンタクトは青色に変えた。
ちなみにソルイの視力は恐ろしく良いので、コンタクトにも眼鏡にも度は入っていない。

『イルもいることだし、少し声を変えるか』

あー、と発声練習のように声を出す。
ピエロには男に見られたことだし、と、声は低くなっていく。

『このくらいかな』

ちなみに変声機は使っていない。
地声で声を変える術を身につけていたのだ。

ホテルをチェックアウトすると、定食屋に向かう。
中にはいると、数人お客がいて、店主が調理をしていた。

「いらっしゃーい!ご注文は?」

『ステーキ定食』

店主の目付きが鋭くなる。

「焼き加減は?」

『弱火でじっくり』

「お客さん、奥のテーブルへどうぞ。」

女性の店員が案内をする。
扉の中には、椅子とテーブル、その上にはステーキ定食と何とも準備の早いものだ。

だが、それには全く手をつけず、ただボーッと立っていた。
ガタンと音がして、部屋が降下する。

数分後、開いた扉の先にはたくさんの人がいた。

「番号札をどうぞ。」

係員(ビーンズ)から406の番号札を受けとる。
どうしようかと迷っていると、話しかけられた。

「やあ、あんた初めて受けるんだろ?」

太ったオッサンである。

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W,R 芽生(プロフ) - とても面白いです!早く続きが読みたいです。更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年5月6日 9時) (レス) id: 62dd674ff6 (このIDを非表示/違反報告)
アルブラッド(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます!とても光栄です(≧∇≦) (2018年4月5日 19時) (レス) id: aab53ad4fe (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - ストーリーはさることながら、夢主が格好いい!サーカスの回で惚れました( 〃▽〃) 更新楽しみにしてます! (2018年4月4日 16時) (レス) id: 25f8135882 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルブラッド | 作成日時:2018年4月2日 20時

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