aq ページ44
『さて、長く待たせたね、受験生諸君。これから、一対一の戦闘を行ってもらう。ルールは簡単、相手に負けを認めさせること。で、殺したら即失格ね。組み合わせは、』
私はそう言って、板にかかった布をバサリと取った。
そこには、私が一晩かけて考えたトーナメント表が貼ってある。
『こんな感じで。全員、二回以上のチャンスがあるから。片寄りがあるのは、いろいろ考慮して』
私はそこまで言うと、審判の人に全て任せた。
『後は頑張って。私寝るから』
「「は!?」」
後ろからそんな声が聞こえるが、無視して大広間を出た。
多分、イルとヒソカはわかってる。
あんなに長時間複雑な念を使い、更に夜通し組み合わせを考えていたのだ。
流石にもたない。
私は自室と化している部屋に入るとボフリとベッドに飛び込んだ。
数秒後には、私の意識はなかった。
・・・・・・・・・
「……い……お…………く……い!…………起きてください!」
『む……サトツさん?』
「余程疲れていたのですね。こんなに爆睡するなんて」
そのようね。
サトツさんの表情にも疲れの色が見える。
悪いことをしてしまったようだ。
『試験、終わりました?』
「えぇ。今、説明会をしているところです。」
『結果は?』
「端的にいうと、キルアくんが落ちました。ボドロさんを殺して」
『そうか。おおかた、イルになにかされたのだろう』
「よくお分かりで。というか、ギタラクルの正体を知っていたのですね」
『勿論。双子だからね』
双子の姉なんだから、イルの変装くらい見分けられなくてどうする。
「!?」
あれ?サトツさん知らなかったのか。
驚いていらっしゃる。
『似てないってよく言われる。さて、私も説明会に行こうかなあ。って、終わったな、今』
数人の喋り声が聞こえる。
やっぱり、説明会終わったんだ。
うーん、これからどうしようか。
腕も鈍ってることだし、天空競技場でも行こうかな。
え?キルはいいのかって?
イルになにか言われたくらいで挫けるならそれまでってことさ。
それに、キルには友達がいるからね。
『じゃ、サトツさん。バイバイ』
「え!?あ、はい」
私は床を踵でトントンと叩いた。
すると、床に黒い円が浮かび上がる。
そして、私は消えた。
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W,R 芽生(プロフ) - とても面白いです!早く続きが読みたいです。更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年5月6日 9時) (レス) id: 62dd674ff6 (このIDを非表示/違反報告)
アルブラッド(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます!とても光栄です(≧∇≦) (2018年4月5日 19時) (レス) id: aab53ad4fe (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - ストーリーはさることながら、夢主が格好いい!サーカスの回で惚れました( 〃▽〃) 更新楽しみにしてます! (2018年4月4日 16時) (レス) id: 25f8135882 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルブラッド | 作成日時:2018年4月2日 20時