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a【side・第三者】 ページ2

『イルミー。私、仕事で数日、家開けるわ。』

イルミの部屋でくつろいでいたソルイはいきなり言った。

「え?わかった。母さんたちに伝えとくよ。」

イルミは一瞬動揺を見せたものの、すぐに姉が言いたいことを理解する。

『流石、我が双子の弟。物分かりがよろしい。で、ハンター試験受けるんだって?頑張ってね。』

「姉さんは持ってるんだっけ?」

姉の話が飛ぶことは日常茶飯事なので、イルミは冷静に対応していた。

『うん。あ、もう時間だ。じゃ』

ソルイは床に手をつく。
手をついたところを中心に黒い円が現れた。
その上に立つと、ひらひらと手を振り、そして指をならす。
まばゆい光に目が眩む。
もうそこにはソルイはいない。

「便利だなあ。」

イルミは誰に言うでもなく呟いた。

ーーー

「まだかのお。」

老人がチラチラと時計を見ながら言った。

「本当に来るんですか?」

老人ーネテロに対してメンチが呟く。

「来るはずじゃ。」

ネテロはそう言いつつも、半信半疑なようで腕時計を凝視している。
と、ネテロの隣に黒い円が現れた。
部屋にいた者が数人身構える。
そこから、ひょこっと覗くように銀髪が見えた。
穴から出てきた土竜のように会場を見回す。
刹那、それはジャンプをし、ネテロの横に立っていた。

『あれ?間に合わなかった?』

「いや、1分前じゃ。」

『じゃあ、いいよね。』

銀髪の女ーソルイは悪びれることなく、ネテロと話していた。
一方、会場の人たちは何が起こったのかわかっていないようである。

「じゃあ、打ち合わせを始めようかの。」

ネテロは何事もなかったかのように、進行を始めた。

b→←主人公



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W,R 芽生(プロフ) - とても面白いです!早く続きが読みたいです。更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年5月6日 9時) (レス) id: 62dd674ff6 (このIDを非表示/違反報告)
アルブラッド(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます!とても光栄です(≧∇≦) (2018年4月5日 19時) (レス) id: aab53ad4fe (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - ストーリーはさることながら、夢主が格好いい!サーカスの回で惚れました( 〃▽〃) 更新楽しみにしてます! (2018年4月4日 16時) (レス) id: 25f8135882 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルブラッド | 作成日時:2018年4月2日 20時

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