7話 ページ8
Aside
3年になって初めての、退屈な授業時間。
私は先生の話も聞かずにボーッとしていた。
受験生という大切な時期になっても授業が退屈なのは変わらず、あまり集中力のない私には聞く気が起きなかった。
隣にあの人が居れば変われるかな、なんて考えるが、悲しくなるだけだった。
このまま寝てしまおうか、なんて思っていると、先生から自分の出席番号を指され、私は慌てて返事をした。
3年にもなって指名制に慣れない私の心臓はドキドキを通り越して、バクバクしていた。
幸い、先生から指定された問題は私が得意な国語だったため、先生の話を聞いていなくても答えられた。
よし、という先生の声を聞いて席に着き、フウッ…と安堵の息を吐いた。
国語でよかったね、なんて声を掛けてくる友達に、うん、と返す。
国語じゃなきゃ答えられなかったかも、なんて笑って見せた。
やっぱり先生の話はちゃんと聞かないとだなぁ、なんて反省するが、授業が退屈なことには変わりなく、何度も同じ失敗をしてきた。
急な指名ほど質の悪いものはないと思うと、やっぱりこれからも指名制には慣れないだろうと思った。
そして次の時間もまた同じ失敗を繰り返してしまう私だった。
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スガ - いぇい!さん» 返信遅くなって申し訳ありません!ありがとうございます!先生バージョンとは先生がお相手の話ということですかね?遅くなるかもしれませんが、承知致しました! (2020年8月9日 9時) (レス) id: 412a05d814 (このIDを非表示/違反報告)
いぇい! - 19まで読んだんですけど面白すぎてヤバイです笑 (2020年7月21日 0時) (レス) id: b3944d34d2 (このIDを非表示/違反報告)
いぇい! - はじめまして!まだ読んでるの途中なんですけどとても面白いです!あの、この作品が終わってからでも良いので先生バージョンもつくってほしいです!本当にできたらでいいので…!これからも更新頑張ってください! (2020年7月21日 0時) (レス) id: b3944d34d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スガ | 作成日時:2020年4月12日 3時