13話 ページ14
Aside
そして準備も終わり、授業が始まった。
私の頭は先程の出来事のことでいっぱいだった。
男子に免疫のない私は、少し指が触れ合っただけでも顔が赤くなってしまう。
この前友達に男子を意識し過ぎなんじゃない?、と言われたが、もしかしたらそうなのかもしれない。
それでも、やっぱり男子は苦手だった。
……そういえばあの人には触れたこと、無かったな……
昔の、まだあの人の友達だった頃のことはよく覚えていないから分からないけど、きっとあの人には触れたことはなかった。
数年前までは、あの人は手の届くところに居た。
あの人とは違うクラスでも、一緒に帰ることはほぼ毎日だった。
約束したわけでもなく、ただの偶然だった。
だからこそ一緒に帰れない日もあった。
同じ学年の人はあの人だけと同じようなものだったから、私は後輩の女の子達とか、1人で帰っていた。
明日は一緒に帰れるかなぁ、同じ時間だったらいいなぁ、何て暢気に考えていた。
もしあの時、私が勇気を出してあの人に気持ちを伝えていたらどうなってたかな、なんて考えてみる。
こんなこと、今さら考えてもどうしようもないのに………
これからも、あの人に会えなかったら………そうなることだって十分にあり得るのに、いつまでたっても私には勇気が出なかった。
今だって、勇気を出せば会えるところにあの人はいるはずなんだ。
本当は会って、今すぐ気持ちを伝えたい。
でも、フラれたらどうしよう、なんて思ってしまう自分が居た。
結局私には勇気が出ないのだ。
私はあの人の家の方向を見て、はぁ…、と深いため息をついた。
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スガ - いぇい!さん» 返信遅くなって申し訳ありません!ありがとうございます!先生バージョンとは先生がお相手の話ということですかね?遅くなるかもしれませんが、承知致しました! (2020年8月9日 9時) (レス) id: 412a05d814 (このIDを非表示/違反報告)
いぇい! - 19まで読んだんですけど面白すぎてヤバイです笑 (2020年7月21日 0時) (レス) id: b3944d34d2 (このIDを非表示/違反報告)
いぇい! - はじめまして!まだ読んでるの途中なんですけどとても面白いです!あの、この作品が終わってからでも良いので先生バージョンもつくってほしいです!本当にできたらでいいので…!これからも更新頑張ってください! (2020年7月21日 0時) (レス) id: b3944d34d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スガ | 作成日時:2020年4月12日 3時