47話 ページ13
ドサッ…
目の前に人が落ちてきた
砂埃で誰だかわからなかったが
だんだん晴れてきて顔を確認することが出来た
『…ｯ!!!』
足の力が抜け、崩れる
見たものを信じたくなくて
頬を抓ったり叩いたりしてみる
でも、ただ痛いだけ
視界が歪んできた
疲れか…？
───ﾎﾟﾀｯ
いや、涙だ
泣いてるんだ
少しずつ状況を理解してきた
まだ足に力が入らないので
這ってその人の元へ行く
気を失っているだけのようだ
息はあるみたいで、少し安心した
しかし、ボロボロなことに変わりない
起きないし
やはり心配だ
声を聞きたくて
起こそうと 体を揺する
『起きて、起きてよ。いつものように、話して……名前を呼んでｯ…ねぇ、お願い、起きて……ｯ…起きて、よ…クロコダイルっ！！』
周りに人がたくさんいるようだが
今はそんなのどうでもいい
『…ｯ……起きて、いつもみたいに…話して？笑って？優し、く撫でて…よっ……ｯ…ぅぅうっ、起ぎでよぉｯ!!!』
彼の手を強く握る
『クロコダイル……ﾀﾋなないで、置いて行かないでっ！』
握った手を自分の額に擦り付ける
『ねぇ…クロコダイルっ、好きだよ。貴方が好きなの。だからっ、ﾀﾋなないで、お願い！生きている貴方の傍に居られるだけでいいから。』
その時
自分の手に握り返された感覚があった
『クロコダイル！！』
ク「…A、か？」
『うん。』
ク「すまねェ…起こしてくれねェか？」
『わかった……ｯ大丈夫？』
ク「心配させて悪かった、な。クハハ…泣き過ぎだ。目ェ腫れてるぞ。」
そう言うと涙を拭うように私の目元にそっと触れた
『だって…』
ク「俺が目覚めねェかもとか考えてたんだろ？」
『ぅん…。』
ク「俺はそんなヤワじゃねェよ。安心しろ。」
微笑みながら頭を撫でてくれる
あぁ、本当に優しい
こんな時に嬉しいなんて思っちゃいけないんだろうな
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千@シャンクス(プロフ) - ありがとうございます！頑張ります(*•̀ㅂ•́)و✧ (2021年11月13日 10時) (
レス) id: e29e542ba7 (このIDを非表示/違反報告)
楓🍁 - 素敵なお話で、続き楽しみです。頑張ってください！ (2021年11月10日 21時) (レス) @page7 id: 91105cadaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十日碧 | 作成日時：2021年11月1日 20時
