第三十二話 囮作戦って響きだけはいいよね ページ32
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一通り吐いた後、めっちゃ宇髄さんに避けられてる。しかも鼻をつまんで。なんて失礼な人だ!
だって参ノ型ってめっちゃ回るんだよ?!人型溶岩と対峙してた時私ずっと回ってたからね?仕方ない仕方ない。
『ところで宇髄さん。速く鬼の頸斬って下さい。何時迄かかってるんですか』
「何でお前に上から言われなきゃいけねぇんだよ。それに彼奴はただの下弦の鬼じゃねぇ。上弦に近い鬼だ」
な ん で す と !?
この前煉獄さんに教えてもらったことが浮かぶ。上弦は下弦と比べ物にならないくらい強いのだそう。何それ。この前闘った鬼より強いってことじゃん。
『宇髄さん。一刻も早く此処を離脱していいですか?応援呼んでくるので』
「何一人だけ逃げようとしてんだ馬鹿野郎」
だって私怪我してますし。彼方此方火傷だらけですし、左肩と右手首なんて大火傷負ってますからね私。髪の毛も少し焦げてるし。呼吸使ってなかったら今頃もっと痛いんだろうなぁ。
感動したのは、溶岩が飛び散ってきてもこの隊服は中々溶けなかったという事。刀といい隊服といい、一体何で出来ているんだ!!
「おい、聞いてんのか」
『はい!隊服がすごいってお話ですよね!?』
「違げぇよ馬鹿」
「だから」と宇髄さんが言うには、この鬼は溶岩から離れないとまた胴体と頸をくっつけて生き返るらしい。
その為に私が囮になって引き寄せている間に、宇髄さんが隙をついて頸を斬るんだって。
へぇ。囮作戦ってなんかかっこいい響きだね。じゃなくて!!
『いや無理でしょう。囮の役目を果たせず直ぐに殺されますって!』
『何より私が死ぬので駄目です!』と言ったのに「うるせぇ」の一言で片付けられた。
大体、こんなポンコツな私が囮になんてなれる訳がない。一体何処を見てそう判断したのか。宇髄さんのお目目は開いてないのかしら。
もんもん考えていると、いつの間にか宇髄さんに担がれていた。
『え、何してるんです?』
「安心しろ死にはしねぇ」
そしてそのまま私を鬼のいる方へと放り投げた。
あれ?私って空飛べるんだっけ?そんな呼吸の使い方私知らないよ?
『宇髄さんの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』
"囮作戦って響きだけはいいよね"
(か弱い乙女を放り投げるなんて!!)
(あの人絶対結婚なんて出来ないと思う!!)
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ババロア(プロフ) - Regulusさん» Regulusさんコメントありがとうございます!更新速度が遅く申し訳ありません。楽しみに待って下さりありがとうございます(*^^*)更新頑張りますね! (2020年3月29日 22時) (レス) id: a1d52bd2f6 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - 続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2020年3月25日 21時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
ババロア(プロフ) - はるさん» はるさんコメントありがとうございます!笑っていただけてとても嬉しいです!更新はばらつきがありますが、見ていただからと嬉しいです!! (2020年3月1日 18時) (レス) id: 1c6ad8268f (このIDを非表示/違反報告)
ババロア(プロフ) - .さん» コメントありがとうございます!!他作も見ていただきありがとうございます!主同士のコラボは中々思いつきませんでした笑 是非やらせていただきたいと思いますので、暫しお待ちくださいませ! (2020年3月1日 18時) (レス) id: 1c6ad8268f (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 読んでいて笑いが止まりません!更新楽しみにしています (2020年3月1日 12時) (レス) id: de479982fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ババロア | 作成日時:2019年12月16日 15時