お父さんに無理矢理鍛錬させられたので死なない程度に頑張ります【鬼滅の刃】

第十八話 最適解 ページ18

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強く刀を握る。
考えよう。ちゃんと考えよう。お父さんにも言われたじゃないか。弱くても頭を使えば勝てる可能性がででくる。最適解を探すんだ。

「…ほぉ。逃げねぇのか。まぁまだ時間はあるさ。楽しもうぜぇ」


頸から入るな。まずは


『ごめんなさい！！』

「っ！？」


ぐしゃりと鬼の大きな腕が音を立てて地面に落ちる。うええ。気持ち悪い。
勢いのまま背後に回る。体勢を低くし、鬼の両足に刃を通した。


(今だ！)


ぐらりと体が傾いた鬼の頸を狙う。
でも、全てが上手くいく訳なんてない。


『うわわ！！』


いつの間にか斬った筈の鬼の腕が生えており、そのまま脚を掴まれ現在宙ぶらりん状態であります。
待ってそんなに揺らさないで！酔うわ！！


「手前…人間の癖によぉ」

『いったぁ！？』


待ってミシッていった！絶対脚ヒビ入ったって！！


「ぶっこ『いってぇんじゃ離せごらぁぁぁ！！』っ！？」


どーせ左脚は使えないんだ。ヒビ入っちゃったし！なら少々無理した所で変わらない！

思いっきり体を回転させて私を掴んでいた腕をもう一度斬り落とす。
鬼はまた腕を斬られて怒ってるし、脚痛いしどうすればいいのだろうか。結構現状やばいのですけれど。てか鬼が再生できるとか知らないし。なにそれ？！


「遊びは終わりだぁ！…いや、先にあの女を先に喰わせろ。手前はその後だ」

『え！？ちょ、ちょっと待ってくれます！？』


鬼は私の言葉は無視してそのまま女の人に向かって行く。
待って待って。今その人喰べちゃったら今私が頑張ってる事に意味がなくなっちゃう。


脚は痛くて力入らないし、女の人の叫び声が聞こえる。焦りと不安しかない。
どうする？どうすればいい？



「肺を強くしろ、血液に酸素を回せ」



(！そうだ呼吸！存在忘れてた！)


はぁぁと息を吐く。
回すんだ。酸素、血液を全身に。
徐々に体が熱くなっていく。不思議と足の痛みもない。大丈夫。



『ちょっと待ったぁぁぁ！！』

「！？手前っ！」



『雲の呼吸 壱ノ型 巻層螺刹』



スッと頸に刃が通った。頸を斬るこの瞬間、全ての動きが止まったみたいで、鬼とも目が合った。
すんごい驚いてた。そりゃそうでしょうよ。私も驚いてる。鬼の頸なんて、一回しか斬ったこと無いもの。



唸り声を上げながら、鬼は雪みたいに消えていった。残ったのは、私と女の人と脚の痛みだった。





"最適解"

(ぬぁぁぁ！脚痛い！！)

(へるぷみー！)

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