第十五話 お父さん ページ15
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ガラリと襖が開くとお父さんの怪訝な目がひょっとこさんに向けた。
「…相変わらず仏頂面だな貴様」
「お前は相変わらず人の話を聞かないようだな。奥まで聞こえてたぞこの阿呆が」
お父さんとひょっとこさんっ知り合いだったの？
「ふん。東雲と聞いて若しやと思ったが、真逆貴様の娘とはな」
「俺とは全然似つかねぇよ。馬鹿だし突発的だしすぐ逃げるすぐ泣く」
「娘を雲柱にするつもりか？貴様が辞めてから一切いない状態だが」
「いや、そもそも柱にこいつはなれない」
『本人目の前にいるの忘れてません！？』
何で急に私の悪口になってるだよ。
てか柱ってなに。私人間。お父さんせめて娘を人間として認識してくれ。てか雲柱ってなに。雲の柱なんて聞いたことないよ。
まぁいいやと思いながら届いた隊服に袖を通す。
『見てお父さん！隊服めっちゃ良くない！？可愛いAちゃんにぴったりだね！』
「馬子にも衣装だな」
『んだとこのくそじじい』
けっと思っていると窓際からぐわっと何かを感じ、顔を上げると目の前が暗くなった。と、同時にバランスが崩れ頭に激痛。
「A任務ダ！支度シロ！早クシロ！」
『丸焼きの刑でいいよな？っていうかいいよね？？』
てか任務ってなに。そんな急に任務始まるの？やだよずっと家にいたいんだけど。
嫌だなぁと思いながらのろのろ準備していると、ガシッと肩を掴まれた。
「俺は貴様がどうなろうと知ったことではないが、刀だけは絶対に折るなよ？いいな」
『あれ？私の命って刀より劣るの？』
最近初対面の人から凄い辛辣な扱い受けてて辛いし、鴉も隣で煩いし、なんなんだくそったれ。
行くのすんごい辛いけど、そろそろ行かなくては。
刀を背負い家を出ようとしたらお父さんに呼び止められた。
「持っていけ。少しばかりだが役に立つだろう」
そう言っておにぎりと小袋を渡された。
「逃げる事は悪い事じゃねぇ。だが、逃げてはいけない時は必ず来る。そん時は、歯ぁ食いしばってやってみろ」
「あと頭使えよ。この世界は力が勝る者に有利となっているが、頭がキレる者も生き残る。お前は馬鹿だが、素質はあるからな」
『…あれ？今私馬鹿にされたの？褒められたの？』
お父さんの手が私の頭に乗って優しく撫でる。
「行ってこい。んで偶には顔でも出せよ」
その日久々に、お父さんの笑った顔を見た気がした。
��お父さん"
(ううう。涙止まらない)
(行ってきます！)
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ババロア(プロフ) - Regulusさん» Regulusさんコメントありがとうございます！更新速度が遅く申し訳ありません。楽しみに待って下さりありがとうございます(*^^*)更新頑張りますね！ (2020年3月29日 22時) (
レス) id: a1d52bd2f6 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2020年3月25日 21時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
ババロア(プロフ) - はるさん» はるさんコメントありがとうございます！笑っていただけてとても嬉しいです！更新はばらつきがありますが、見ていただからと嬉しいです！！ (2020年3月1日 18時) (レス) id: 1c6ad8268f (このIDを非表示/違反報告)
ババロア(プロフ) - .さん» コメントありがとうございます！！他作も見ていただきありがとうございます！主同士のコラボは中々思いつきませんでした笑 是非やらせていただきたいと思いますので、暫しお待ちくださいませ！ (2020年3月1日 18時) (レス) id: 1c6ad8268f (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 読んでいて笑いが止まりません！更新楽しみにしています (2020年3月1日 12時) (レス) id: de479982fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ババロア | 作成日時：2019年12月16日 15時
