自立 ページ16
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ずっと分かっていた
家族ではあっても血の繋がりも無いのに同じ術式を持つはずがない
それでも、今までこれを使っていたのは、彼の背中を追いかけて縋りたかったから
そんな子供じみた私にも転機が来たらしい
これを...
『利用しないなんて、損だろうよ...?』
「あ?」
『これは五条先生との特訓では一度も成功することはなかったんだが、今ならいける気がするんだ。』
簪を当てたことにより、印が解けた左目を開く
その瞳は右目と同じように灰色のような虹彩が光に照らされ、銀色にも見える
『ありがとう、父さん。これが私を守ってくれていたんだね。本当にありがとう。』
義眼であるその瞳の黒目の部分をコツンと突くと、何かを慈しむような表情をした
再び目を閉じて開き敵を見据えると、顔を顰めて己の体を廻っているその力に意識を向ける
「はぁ!?んだよこれ!!?」
そのままの姿勢で動かず、ただ呪詛師を見つめている首塚の背後には、至る所から現れた黒い靄のような物が集まっていく
その靄は段々と熱を上げ、辺りの温度を高くする
呪詛師の額からは汗が流れるが、首塚には変化が見られない
術師本人には影響が出ないのだろう
『反転術式_地_
一時的に気絶していろ、起きたら話を全て聞かせてもらうよ。』
地面に崩れ落ち、自身の身体を護る様に体を縮めている呪詛師に向かい呟くと、そのまま気絶するまで見届ける
気絶するとともに、周りの景色が元の通りになった
「羽鶴!無事だったか!!」
『?...東堂さんか。』
直ぐに複数人の足音がしたため警戒態勢に入ったが、その方向からかかってきた聞き覚えのある声にその態勢を戻した
こちらに駆け寄り、堂々と立っている東堂の後ろからひょっこりと虎杖達も顔を出す
「先輩!!無事!?」
「傷一つないけど、まさか圧勝?急成長しちゃった?」
「羽鶴さん!!すっげ無傷だ!!!」
大声を出す人二名と呑気に話す人一名
見覚えしかないその姿がいつも通り(約一名本日初対面だが)に微笑むと、安心させようと口を開いた
『あぁ、一回死んだけど無事だよ。』
「そっか〜よかっ...一回死んだ...?」
『生き返ったから無傷なんだ。』
淡々と告げる首塚に、意味が分からないという叫び声が森のなかに響き渡った
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知り合い1 - プスメラウィッチさん» また、紫水から聞いた話ではこの話は五条落ちではないそうです。そもそも原作キャラクターとの恋愛は無いだろうと言っていました。これ以上はネタバレになってしまう危険性があるためなんとも言えません。 (2021年12月26日 14時) (レス) id: 32891b0445 (このIDを非表示/違反報告)
知り合い1 - プスメラウィッチさん» すみません、今現在この夢小説を修正しているのは本人ではありません。紫水本人は今現在、他のことに精力を尽くさなければならないので、お待ちいただけると知り合いである私としても幸いです。 (2021年12月26日 14時) (レス) id: 32891b0445 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 紫水さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年12月26日 13時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
知り合い1 - 新しく話を追加することは無いのでご了承ください。また、なるべく紫水の書き方に寄せるつもりですが、少し違和感を感じるかもしれません。後に本人がさらに修正すると思うので、それまでお待ちください。 (2021年12月26日 12時) (レス) id: 32891b0445 (このIDを非表示/違反報告)
知り合い1 - 心残りがあるようなので、代わりに修正をしてほしいとのことで参りました。 (2021年12月26日 12時) (レス) id: 32891b0445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫水 | 作成日時:2021年1月15日 23時