梟の天敵 3 ページ50
*
「....おーけーそこまでは理解した。
だがなぜそれが狙われるんだ?そこが理解できねぇんだ。」
『はぁ、ゆっちは本当に医師か?どう考えても脳筋にしか思えないんだが...。』
「うっせぇよ。」
煽る様にやれやれと手を振る湖羽に、思った通りの反応をしてしまう雪
『脳筋過ぎて私の睡眠時間を削るゆっちにサービス。今の呪術界で上層部が一番恐れてるのって何だと思う?』
「あ?五条悟に反乱されることじゃねぇの?」
『あーまぁ確かにそれもなくはないけど、もっと身近だ。』
「???」
『だめか...これでもだめか....。』
何日か前は直ぐに察する、頭良い人みたいな雰囲気出してたのになんで???
と頭を抱えるが願いは届かなかったようだ
『
「...!あぁそういうことか。
『...やっと理解して来たけれど、完全に理解していないね?』
「???」
『馬が暴走するのが怖いから御者がいる。
同じ御者でも”腕の良い御者”の方がいいだろ?
反対に”初心者の御者”なんて言われたらどう思う?
怖いだろ?現場未体験の奴に身を委ねるなんて。
不慣れな奴が現場を任されたところで、結局いい結果は得られない。
そんな役立たずはどうするよ?
この会社が才能にしかこだわらないのであれば、即刻クビだろうね。
ではこの世界に置き換えようか。
上層部は才能にこだわる会社だ。
だがそこに暴走しそうな馬、つまり特級呪術師である私がいた。
互いに嫌っている二つはいずれ衝突する。
じゃあ御者を雇えばいい。私の御者になり得るものは私の天敵の鷲眼。
しかしその保持者の実力は不確かだ。
ならどうする?答えは一択。最悪の事態が起こらないように、二人が組まないように殺すしかないんだよ。』
話している間、微笑みを浮かべ目を閉じていた
閉じていた目を開けば、浮世離れした瞳が顔を出す
綺麗な微笑みを歪ませると、弾んだ声でつづけた
『要約すれば、老いぼれ爺から私への宣戦布告なんだよ。』
ギラギラと光る瞳を楽しそうに細めている彼女には、腕章の梟と同じように王冠を被っているように見えた気がした
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紫水(プロフ) - プスメラさん» 応援のコメントありがとうございます。展開についてお話することは出来ませんが、これからも頑張らせていただきます! (2021年1月25日 16時) (レス) id: daf4abea6a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 紫水さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 8時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫水 | 作成日時:2021年1月23日 15時