海だ！！ ページ38
「海だ。」
『海だ。』
「海だ。」
「海だ。」
「...海ですね。」
微妙な表情で目の前に広がる光景を眺める夏油、湖羽、家入、五条、補助監督
夜蛾に久々の共同任務だと言われ、ウキウキしながら準備したのが昨日
持ち物の確認を済ませ、補助監督に言われるが儘に車に乗り込んだのが数時間前
現場の山に着いたということので車から降りたのが数分前
少し歩きますと、案内されたのが数秒前
目の前に海が広がっているのが現在
未だに呆然としている四人の隣で、夜蛾から送られてきた地図と見比べている補助監督だが、場所に間違いはないようだ
「何かの手違いかもしれません、少し確認してきますね。」
と四人を残し、補助監督は車の方へと去ってしまった
取り残された四人は今現在、浅いところで足だけ使っていた
「海だー。」
抑揚のない声の五条が水を蹴り上げる
「海だぁ。」
その水に少しかかった夏油が、やり返しをするように五条に向かって水を蹴り上げる
「海だぁー。」
立ったまま水面を見つめる家入も二人と同じように抑揚のない声を出す
『...海だ。』
その隣にいた湖羽は両手に水を掬い、隙間から零れ落ちるのを見ている
「「「『海だぁ。』」」」
確認を終え現場に戻ってきた補助監督は、後にこれほどまでの狂気は感じたことは無かったと報告をしたそうだ
「本来とは異なった地図だったそうです。」
正気を取り戻した四人がタオルで水分を拭いている間に、先ほど確認した通りの報告が行わていた
「山ではなく海に着いたという報告をしたら、大変大きな声で驚かれておりました。」
耳が痛かったです、と淡々と告げる補助監督は先ほどの光景を目の当たりにし、少々恐怖を感じているのか四人から目をそらしている
「んで？結局その任務はどうしたの？一級案件の奴。」
サングラスの外し、眼鏡拭きでキュッキュッと拭っている五条が足を組み替えながら聞く
「それが、既に違う一級呪術師二名が向かってしまったようで、本日の任務は無しということになってしまいました。」
回答は思った通りだったのか特に驚いた様子はなかったが、全員が残念そうな顔をしていた
「ま、なら海で遊ぶか。」
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紫水(プロフ) - プスメラさん» 応援のコメントありがとうございます。展開についてお話することは出来ませんが、これからも頑張らせていただきます！ (2021年1月25日 16時) (
レス) id: daf4abea6a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 紫水さん初めまして、この小説は五条悟オチですか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 8時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2021年1月23日 15時
