無茶 2 ページ30
『ん、...。』
ぼやけた視界からはっきりとしたものに変わる
目に映るのは自分の部屋のものではない
『保健室...あぁ倒れて。』
状況を整理し体を起こそうと力を入れる
だが、首が動くだけで体は起こせない、力が入れない
『...疲労、月光不足...熱中症も...か?』
自身の体調についても整理をする
『....あいつら。』
度重なる任務の追加
それも前日が新月であることを踏まえた上で早朝から
『仕組まれてた、それしかない。』
一級だと聞いても特級
私の術式の長所も短所も知ったうえで、私という存在を恐れている人
詳しく調べなくても予想は簡単につく
拳をギリッと握ろうとすると、その手に違う手が重なっていることに気が付く
『...硝子。』
初めてできた友達、いいや親友
彼女を巻き込むわけにはいかない、勿論これからもっと強くなるであろうあの二人も
大切な存在ができた
守りたい存在ができた
初めて、
感情を偽ることのない存在ができた
この生活がこの世にある言葉では収まりきらないほどに幸せなんだ
だから、ずっと、幸せでいて...
*
*
「お、白霊。目覚めたんだな?」
ガラガラと扉を開き、こちらを見る五条
「自販機行ってきたんだけどよ、俺が迷ってた時早くしろってうるさかったから座ってろって言ったら寝てたんだけど。マジウケね?」
『ウケる...?』
「なんで疑問符?」
無糖のカフェオレを持って近づいてくると、ベッドに伏して眠る家入を見る
「...こいつ、ずっとここにいたんだぞ。」
『...そっか、ありがとう。』
礼を言い、家入の頭を撫でる
すると「なぁ」と様子を伺うように話しを始めた
「なぁ、どうしたら俺も特級呪術師なれんの?」
『?』
真意の掴めない質問にキョトンとする
それを見ると頭を掻き、目を逸らしながら続けた
「いやなんつーかさ、忙しそうだなぁって思って?
だから、俺も特級になればお前も楽になんじゃねぇのかなって...思って....さ。」
耳を赤くして照れている様子の五条に目を見開く
『お前、本当に悟なの?』
「はぁ!?うっせ!!」
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紫水(プロフ) - プスメラさん» 応援のコメントありがとうございます。展開についてお話することは出来ませんが、これからも頑張らせていただきます! (2021年1月25日 16時) (レス) id: daf4abea6a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 紫水さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 8時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫水 | 作成日時:2021年1月23日 15時