後輩の話 ページ13
「当日の映像は残っておりました。なので大きめのテレビに映し、先生方と警察の方、それから私たち生徒会で映像を見たのです。
その日に三守先生が登校される姿、それから教員室まで行かれる姿、そしてすべての授業が終了し教員室に戻られる姿までは確認できたのですが、下校される姿を確認することができませんでした。
すぐに監視カメラの範囲外で学園に出入りできるかの実験が行われたのですが、三守先生にはどうしてもできるものはありませんでした。」
「じゃ、一応方法はあったの?」
「はい、一つだけ。ですがその道は野良猫がいつもたくさんいるのです。」
「...それだけ?」
「えぇ。」
野良猫がいるだけなのに何故なのか
頭の上に疑問符を浮かべている三人のために湖羽が付け足した
『三守先生は重度の猫アレルギー、三匹以上近くにいたらすぐに発作を起こすほどだよ。
それに、あの人は信頼しやすい人。わざわざ校門以外から帰るなんて利益がないし、そこにだって警備員さんもいる。』
「じゃ、噂は?それはただの事実だろ?」
「あ、はい。それについてなのですが、私はその噂が三守先生が行方不明になったという事実から派生したものだとしか聞いていないのです。お力に添えられず、申し訳ありません...。」
「では、誰かこの人ならば知っているだろうって人はいるかい?」
「ん....あっ!知佳ちゃんなら知っているかもしれません。彼女、情報通なので!!」
”知佳ちゃん”という新しいキーワードが得られたところで、終業のチャイムが鳴る
三時間目から参加しますと伝えていたという冠木は、急いで荷物を掴むとわたわたと駆けていった
背中が小さくなっていったところで、再び四人で向かい合い会議を始める
「それで、知佳ちゃんって誰か分かるかい?」
『すまん、把握してない。今年の一年生かもしれない。』
「ちっ、まじかよ。」
「だとすれば、卒業生が来ましたよで人を集める作戦は使えないか...。」
行き詰ったかもしれない、と頭を悩ませるが何かを思いついた湖羽がポンッと手を鳴らすと一つの可能性を話した
『”知佳ちゃん”が一年生なら、私の側近が同い年だ。もしかしたら知っているかも。』
「...側近。」
「...サスガ、オジョウサマ。」
平然としている五条の両隣で固まる二人を気にせず、携帯を取り出してその側近に連絡を取り始める
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紫水(プロフ) - プスメラさん» 応援のコメントありがとうございます。展開についてお話することは出来ませんが、これからも頑張らせていただきます! (2021年1月25日 16時) (レス) id: daf4abea6a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 紫水さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 8時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫水 | 作成日時:2021年1月23日 15時