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覚えてて ページ38

皆さんお久しぶりです。無事に受験が終わりましたので、不定期ですが更新を再開したいと思います。これからも作品を楽しんで頂けると嬉しいです。

――――――
【主視点】

『ねぇ、一つ聞きたいんだけど、私が元の世界に戻ると、グローブ君達の記憶ってどうなっちゃうの?』

グレン「そうだねぇ…。ハッキリ言っちゃうと、全てが無かったことになるよ」

グローブ「全てが…?それってつまり…」

グレン「記憶は全て消去される。君がAちゃんと過ごしてきた時間も、何もかも。だけど、Aちゃんの記憶は残るだろうね」


真剣な表情で彼はそう言う。元の世界に帰らなければ、人間である私の体は消える、だけど、グローブ君との記憶は消えることはない。もし帰ってしまったら、私の記憶は消えないけど、グローブ君達から「私」という存在は消えてしまう。

グローブ「随分酷い二択だね。もう少し条件を変えられないの?」

グレン「これ以上は僕でも無理さ。すべてはAちゃん次第だよ」


そう言うと二人は私を見る。グローブ君からの視線が痛い。


グローブ「Aちゃん。俺ちょっと考えたんだ。君の居場所はここじゃなくて元の世界なんじゃないかって」

『う…えと……』


私は上手く答えられなかった。確かにグローブ君の言うとおりだと思う、だけど違う気がする。どっちとも言えない気持ちがグルグル回る。


『グローブ君。これ、あなたに持っててほしい』


私はそう言って、彼からプレゼントされたイカンカンを渡す。私はこの時点で、元の世界に戻ることを決めていた。私の記憶が残るのなら、彼に私を覚えてて欲しい。このギアがその記憶の一部として彼に持っててほしい。それが私の決意だった。


グローブ「…いいの?俺が君に送ったのに」

『私の事、覚えてて欲しいから』

グローブ「そっか…」


私が彼の手を離すと、グローブ君の頬から涙が落ちる。別の世界の、こんな私のために泣いてくれるんだね。


グレン「元の世界に帰るんだね」

『うん。グローブ君。い、今まで…』


感謝の言葉を述べようとすると、私の目からも涙が溢れる。こんな私でも、誰かのために泣けるんだね。


『あ、…ありがとう…!』

グローブ「うん。こちらこそ…」

『また…会おうね!』

グローブ「!……うん。さようならは、言わないよ」


私達はお互いに涙をこぼしながらそう言った。


グレン「じゃあ…行こうか」

『…うん』


そうグレンが言うと、私の意識が途切れた。

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Mr A - すごく面白い!!!! (2021年4月15日 16時) (レス) id: 78d93eae12 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 好きです!お願いします、頑張ってください!楽しみにしてますので! (2021年1月31日 13時) (レス) id: 1f65b2d6f9 (このIDを非表示/違反報告)
爾来ちゃん(プロフ) - 燐舞音さん» アッ……ありがとうございます!え、私の推しですか!?基本的には箱推しなんですが、強いて言うならテニスバンドくんやライダーくんが好きです……^^応援ありがとうございます!!! (2020年10月2日 16時) (レス) id: e4c44997e1 (このIDを非表示/違反報告)
燐舞音 - えと...めっちゃ好きです(語彙力皆無)主様の推しって誰ですか?私はヴィンテージ君推しです(聞いてない)コロイカの小説少なかったのでめっちゃ嬉しいです!!更新頑張って下さい!!応援してます(´˘`*) (2020年9月30日 23時) (レス) id: bbd2472aaf (このIDを非表示/違反報告)
爾来ちゃん(プロフ) - 梅雨さん» ありがとうございます!! (2020年9月22日 15時) (レス) id: e4c44997e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:爾来ちゃん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月15日 16時

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