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ふと ページ4

少し考えを巡らせてみる。
天使がついてるってことは癒しの効果的なので影を取り除くとかそういうことだろうか。

「あなたに聖なるなんちゃらとかそういう効果があるということでしょうか」
「ザッツライト!」
「なんか人間かぶれしてる天使だな」

ノリがちょいちょい現代人なんだよな。
ほわほわ光る天使を見ていたら自己紹介を忘れていたことに気付いた。

「名前、深澤辰哉って言います。よろしくね」
「え?あ、はい。よろしくお願いします。」
「はい」
「はい、あ、名前は特にないので好きに呼んでください」

拍子をつかれたのかぎこちなく挨拶をする天使。
名前がないっていうのでびっくりさせられたのはこっちだけど。

「お名前ないのね」
「ええ、あったような気がするんですけど…思い当たらないのでないということで」
「そんなガバガバ判定でいいんか…」

思い出そうとしているのかうーんと唸っている。
その目の前でどう呼ぼうか同じく唸ってみる。

少しして。
「しーちゃんとかどう?」
ぱっと思いついた呼び方を伝えると
「しーちゃん!」
嬉しそうな声色で応える天使。
「おっけ、決まりね」

天使の呼び方はあまり悩まず決まった。

ちなみにどういう意味ですか?と聞かれたので、天使の”し”をとってしーちゃんにしたと答えると、そうですかあと嬉しそうにほわほわしていた。

天使の天ちゃんでもいいけど、しーちゃんの方がしっくりきたんだよな。あと語感が可愛い。

「私はなんとお呼びすれば?」
「なんでもいいよ。周りからはふっかって呼ばれることが多いかな」
「ではふっかさんで」
「即決じゃん」

会話の端々で感じるけど、思い切りの良い天使だな。

ふと窓を見遣るとすっかり日は登っていて気持ちの良い快晴が泳いでいる。
ベッドの足元側の窓を開け、息をすうっと吸ってみると冷たい空気が鼻を伝った。
目の前で霧散する白い息を見つめていると、寒いから閉めてとベッドから声が聞こえてきそうで。
ふとした瞬間君を思い出してしまうのは君が居なくなってからずっと変わっていないなと大きく息を吐くと、それも上へと登りながら散っていった。

少し感傷に浸っているのを知ってか知らずか、天使もといしーちゃんは至って普通に話しかけてくる。

さっきの話しの続きで、自分が側にいることで俺に張り付いている影的なものを浄化でき、それには約1ヶ月位の時間が必要とのことだった。

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設定タグ:SnowMan , 深澤辰哉   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:Bear. | 作成日時:2022年1月31日 22時

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