甘い物に罪はない？ ページ36
『…………ねえ、ラルス？』
ラ「…………」
『ラルスったら！』
ラ「…………」
グイッ！
無理矢理顔をこちらへ向けてやるとそれで初めて気付いたのか驚いた顔
ラ「居たんですか？」
『いたよ。ずっと呼んでたし。集中するのは良いんだけど、集中しすぎるのもどうかと思うよ』
ラ「悪い。新しいデコを考えててな」
そう言うラルスの周りには色々なデザインが書かれた紙が散乱している
その一枚を拾い、隣に座る
時間になっても珍しく現れないラルスを心配して部屋まで来てみれば、周りに散乱した紙をそのままにソファーに座り考え込んでいた
何度声をかけても反応がないので強制的に気づかせたのだが……
ラ「どうしました？」
『どうしたもなにも仕込みの時間！
珍しく来ないから何かあったんじゃないかって心配して見に来たんじゃない』
ラ「へ？うっわすんません。全く気づいてなかった」
『……最近やっぱり変だよ。時間忘れるなんてなかったのに忘れるし、お菓子も温度間違えてたし……』
何かあった？
そう聞いても
ラ「何でもないですから」
いつもそうしか言わない
やっぱり頼りないのかな？
『……そっか……とりあえず仕込みに行かないと、レオ達が待ってるよ』
ラ「そうですね。これ片付けてから行くんで先に行っててください」
『……わかった。急いでね』
ラ「了解です」
…………壁作ってるよね
明らかに……
あんまり相談したくないけど……
『どう思う？』
ut「……さあ？」
『ちゃんと考えてよ！』
ut「僕かてわからへんって。最近って言ったけどだいたいどのくらい？」
『んーと、お兄ちゃん達が外交から帰ってきた辺りかな？』
ut「Aが彼と付き合いだした辺り？」
『それくらいかな？』
ut「ふーん。なるほどねぇ」
『何かわかった？』
ut「うんにゃ、全然。ああでも、今度話してみるな」
『うん、お願い』
私には言いにくくてもお兄ちゃんだったら話してくれるかもしれない
……けど……
そうだったらやっぱり私って頼りないのかな？
なんだか寂しいな……
そんなことを思ってうつむいた私をお兄ちゃんがじっと見ていた
少し寂しそうに
でも嬉しそうに
そんな表情で
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白ごま(プロフ) - 亜葵さん» あわわわっコメントありがとうございます（泣）面白いって言ってもらえるなんてそんな……ふぇ？良作ですか？んんんんんっそう言ってもらえるなんて本当に恐縮です（泣）ありがとうございます（泣）(語彙力どこいった？ (2021年4月26日 4時) (
レス) id: bba1a3ae28 (このIDを非表示/違反報告)
亜葵(プロフ) - 初コメ失礼します！面白かったです...！！素晴らしい......良作.........と思いました...(語彙力) (2021年4月25日 23時) (レス) id: 61f24077cd (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 白ごまさん» 楽しみに待ってる(*^^*) (2021年4月9日 21時) (レス) id: c3bc9cbe67 (このIDを非表示/違反報告)
白ごま(プロフ) - ReiHetaさん» 駆け足で書いたのであまり話がまとまってないんですよね(^.^; 実は別に短編で書いていたのですがあきらかに間に合わないので慌ててこっちに書いたんです。なので短編のはまだ書きかけのまま。ぼちぼちそれは仕上げますね(^^) (2021年4月9日 21時) (レス) id: bba1a3ae28 (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 白ごまさん» 記念日小説お疲れ様です (2021年4月9日 14時) (レス) id: c3bc9cbe67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
