【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ47)

今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:71,434 hit

146話ページ47

テレビから先生の声が聞こえてきた。

「先生…なんだよ」
『僕は嬉しいよ弔、順調に事が進んでいて』
「そーかよ」
「先生って誰ですか？」

コソッとヒミコちゃんが聞いてきた。

「弔くんの先生みたいなお方です」
「そうなんですか！」
『ところで弔に頼みたいことがあるんだ』
「なんだよ」

そう言われると弔くんはとても嫌そうな顔をしていた。

『そう嫌な顔をしないでよ。プッシーキャッツのラグドールの個性、とてもいい。だから爆豪勝己を誘拐するついでに彼女も誘拐してきてくれないか？』
「ついでって…」

おつかいじゃないんだから。先生の手前そこまで言うわけにはいけないけど。

「どうせ拒否権はないんだろ？わかったよ」
『ありがとう弔、武運を祈るよ…』

というとテレビから音は聞こえなくなった。

「ラグドールの個性は確か、サーチでしたね」
「5年前のせいでストックが減って困ってんだろ」

5年前のオールマイトとの交戦。それで先生は大怪我を負ったらしい。私に治せるものなら治したいけど…。

「AちゃんAちゃん～遊びましょう？」

話に飽きたのかヒミコちゃんが遊びに誘ってきた。

「いいですよ、何しますか？」
「クレープ食べにいきましょ！」
「いきましょう！」

クレープと単語を聞いて急に食べたくなったので、2人ですぐにクレープ屋に向かった。

「Aちゃんはどうして雄英にいるんですか？」
「ヒーロー科の潜入です、今回のように探れることは内部に居た方がしやすいので」
「なんかかっこいいです！」
「また口元に付けて…ふふっ」

A組の皆に情がない訳では無い。でも、私には命令が最優先。例え緑谷くんだろうが、勝己くんだろうが。

「ばくごー勝己くん誘拐楽しみですね！」
「私は襲撃に恐らく加われないですが、お互い上手くいくように頑張りましょう」
「はい！がんばります♡」

それから弔くんと襲撃に向けて作戦を練った。

「マグ姉の個性凄いですね」
「あらぁそうかしら？」
「じゃあじゃあっ荼毘くんの個性ってなんですか？」

相容れないかと思っていたけど、大半の人とは打ち解けられてきてよかった。

「うるさいイカレ女」
「もー！！荼毘くんにいじめられましたAちゃん～」
「よしよしヒミコちゃん」

荼毘さんのあれは俗に言うツンデレというやつなんだろう。そろそろ学校は一学期も終わって夏休みに入ろうとしている。そして夏休みが始まったらすぐに強化合宿と私達の作戦が始まる。