【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ40)

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139話ページ40

私はどうやら個性の使い過ぎで倒れたらしい。

「ん…」

薄暗い部屋にモニターが沢山。目の前にはリカバリーガールがいる。

「起きたかい」
「無事で良かったAー！」
「還現地さん、目が覚めてよかった！」

周りに心配そうな響香ちゃんと緑谷くんがいた。

「響香ちゃん、緑谷くん…響香ちゃん耳大丈夫ですか？」
「そんなこと言ってる場合じゃないってばバカ！もう…さっき治癒してもらったから大丈夫だよ」
「良かったです、治癒ありがとうございますリカバリーガール」
「あたしゃそれが仕事だからね」

今日は試験が終わり次第帰って良かったらしいので、響香ちゃんと帰ることにした。

「いやー、ほんとにAのお陰だよ」
「響香ちゃんのアドバイスが無ければ私も遠距離攻撃は思い付きませんでしたよ！」
「そんな…でもクリア出来て良かった。私ここだから！また明日ね！」
「はいっまた明日！」

こうして別れてBARに帰った。弔くんはいつものようにカウンター席に着いて、手にある何かを見ていた。

「弔くん何を見てるんですか？」
「嫌いな奴」

手に持っている写真は、体育祭のときの緑谷出久だった。ウィッグを取って髪を整えていると、

「死柄木さん」

BARのドアにノックされ、義爛さんが開けた。

「こっちじゃ連日あんならの話で持ちきりだぜ。何かでけえ事が始まるんじゃねえかって」
「で、そいつらは？」

義爛さんの後ろから2人の人影がでてきた。

「生で見ると…気色悪ィなァ」
「うわあ手の人ステ様の仲間だよねえ！？ねえ！？私も入れてよ！敵連合！」

黒髪のツギハギで皮膚が痛そうな人と、見た事のあるセーラー服で金髪のお団子。

「ヒミコちゃん？」
「Aちゃん！？Aちゃんだーー！！」

その場でぴょんぴょんしてかわいいヒミコちゃん。近寄ろうとしたら、前にカウンター席に座っている弔くんが手を伸ばして私を制止してきた。

「黒霧、こいつらトバせ」
「えっ！？」
「俺の大嫌いなもんがセットで来やがった」

指を指しながら話し続ける。

「餓鬼と、礼儀知らず」
「はあ？」

弔くん機嫌が悪くなってるや。

「話だけでも伺いましょう死柄木弔」
「そうですよ、あの義爛さんの紹介ですし」

ヒミコちゃんは女子高生だから同い年くらい。ということは必然的に私も餓鬼になっちゃうよ！？

「何でもいいが手数料は頼むよ、黒霧さん」

と言いながらヒミコちゃんの紹介をした。やっぱり連続失血死事件の容疑者だったんだ。