137話 ページ38
「それじゃあ演習試験を始めていく」
筆記試験は通常通り終わり、演習試験が始まった。
「あれ？先生多いな」
ほんとだ、入試みたいなロボならこんなに先生の人数はいらないはず…。
「何するか薄々わかってるとは思うが…」
「入試みてぇなロボ無双だろ！！」
「花火！カレー！肝試ーーー！！」
「残念！！諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ！」
相澤先生の首元から校長先生が飛び出てきた。動揺しているみんなに校長先生は話を続ける。
「チームアップでここにいる教師1人と戦闘を行ってもらう！」
まさかそういう試験だったとは。
「がんばろうなA」
「クリアしましょう響香ちゃん！」
私のチームは響香ちゃん。
「ヘイ女子リスナー達！君達のお相手はこの俺だぜ！」
プレゼント･マイク。
「なにしろ戦闘訓練とは訳が違うからな！！相手はちょーーーーー格上」
バスで森ステージに移動して、試験の説明を受けている途中である。ハンドカフスわわ先生にかけるか、どちらかが脱出が条件らしい。
「格…上…？イメージないんスけど…」
「響香ちゃん！ダメですよそんなこと言っては…！！」
確かにプレゼントマイクはラジオやテレビの司会者など、メディアへの露出が多い。その反動で敵を倒したという実績が霞むのかもしれない。
「ダミッ！ヘイガールウォッチャウユアマウスハァン！？」
実戦に近い状況での試験で、先生が敵。それに対してどう対処し、見極めて行動するのか見たいのだろう。
『期末試験始めるよ！レディイイーーー…ゴォ！！！』
森の中央でハンズカフス所持でのスタート。
「いよいよスタートしましたね」
「ああ、とりあえずゴールあっち側だったよね。あっちにい…」
『YEAHHHHHH！！！！！！』
ゴール側から物凄い爆音。
「鼓膜破けそ…」
「うっるさ…！」
耳を塞いでも鼓膜が破けそうな程の爆音。
「ゴール付近で個性ぶっ放してふんぞり返ってるとは…厄介ですね」
「Aって確か相澤先生みたく個性消すんだよね！ここから出来たりとかは…！？」
「そうですが光が当たる距離じゃないと…それに」
恐らくこれ以上近付くと鼓膜が破ける上に、個性を使いながらだと耳を塞ぎながら近付くのは無理。
「格上どころじゃなかった……！！完っ全に上位互換！近付けもしない…！！」
「とりあえず大回りでもいいので近付いてみましょう」
「それもそうだね、それじゃないと進まないし」
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作者名：夢乃雲 | 作成日時：2020年1月20日 17時
