【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ27)

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126話ページ27

距離を近づかれて爆破される。手に還元を灯して、無くす。それの繰り返し。

『爆破したと思いきや、消されてるーーー！！この流れ、変わらないのかーーー！？』
「流石勝己くんですね！」
「動きに付いてきてんじゃねえA！！」
「それは無理な相談です、ね！！」

爆破を封じようと勝己くんに手を伸ばそうとしても、やっぱり警戒されていて爆破で回避。これじゃ埒が明かない。

「それじゃっ」

軽く周りに放つ。目くらまし程度で全く効果はないが、背後を取るくらいには…！！

「どうせ後ろだろ！！」
「！？」

今まで背後を取って有利に試合を進めてきた事が裏目に出た。それを予想されて後ろに爆破されて軽く吹っ飛んでしまった。

「頭いった…でもこれくらいじゃ！！」

すぐに立ち上がってまたさっきの様に爆破と還元の繰り返し。勝己くんのほうが持久戦に勝機がある個性、もしかして還元出来なくなるのを待っているのか…！？

「…っ！」

頭が痛い…さっきのやつが振り返してきた！？治癒してもらったハズなのに、目が霞む、でも個性を自制しないと勝己くんが消しちゃう…。

「いい加減キツくなってきたか？ああ！？」
「きゃっ」

意識が薄れて対応出来なかった爆破で後ろに退く、また連続で大きな爆破をしてきて爆風で体が場外に向かって吹き飛ぶ、けどこれくらい体制を戻せば…待って、ウィッグ取れる！！それはこの生活、潜入が終わってしまうことを示す、だめ、それだけは、

「出来ないっ！！」

頭を庇って場外へ行くことを選択した。ズザザーっと体が地面に落ちる音がする。

「いた…」
『還現地場外ーー！！爆豪決勝進出！！』
「すみません弔くん……」

ここがヒーローを育成する為の学校ではなく、ただの殺し合いなら個性を思い切り使うことができた。それは言い訳か。私はもっとギリギリを味わいたい。

「負けちゃったな…生徒席に戻りますか」

勝己くんは何も言わず不機嫌そうに控え室に戻っていった。