【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ23)

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122話ページ23

「焦凍ォオオオ！！！」

向かい側の観客席でエンデヴァーが何か叫んでいる。親バカというかなんというか…きっと自分の最高傑作がようやく自分の力を受け入れて嬉しいんだろう。でも、当人達は違うらしい。2人ともこんな状況なのに笑ってる。

「楽しそうですね…」

セメントス先生が止めに入っても全力で2人ともぶつかり合って会場に衝撃波が伝わる。

「何コレェエ！！！」
「やばすぎ」
「冷やされた空気が瞬間的に熱されて膨張したんですね！」

土煙で何も見えない。どっちが勝ったんだ。

『オイこれ勝負はどうなって…』

ようやく土煙が収まって見えたきた。緑谷くんが気絶して場外の壁からズルズル崩れ落ちる姿が。

「緑谷くん……場外。轟くんーー…三回戦進出！！」

焦凍くんが勝ったんだ。でも、会場では緑谷くんをただ煽るだけ煽って負けたヤツという評価が聞こえてくる。確かにあの話を聞いてない人達からするとそうかもしれない。でもオールマイトが選んだ後継者とはそういう人なんだ。

「これからの成長が楽しみだよ出久」
「何か言ったA？」
「い、いえ！何でもないです！次は飯田くんとB組の塩崎さんですね」
「そうだね、B組は個性全然見たことないから早く見たいな」

あれ？今私何言っていたんだろう。出久？いや緑谷くん。かっちゃ……頭が痛い。ズキズキする。いたいいたいいたい…。

「Aさんどうしましたか？具合悪いのでしたら…」
「す、少しトイレ行ってきます」
「付いて行きましょうか？」
「ご心配無、く…」

体が重い。重い体を引きずりながらトイレに向かう。

「は、……ハァッ……ハァ………」

視界がボヤける、息が苦しい。廊下をもう少し歩けばトイレに着く。治癒すればなんとかなるはず…きっとそうだ……

「うわっ……」

思いっきり転ぶところだった。体を支えられた。

「っぶねぇな」
「かっちゃ……」

また私は何を言ってるんだ！？