【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ21)

今日:25 hit、昨日:3 hit、合計:71,448 hit

120話ページ21

「次、ある意味最も不穏な組ね」
「ウチなんか見たくないなー」
「少し怖いですね…」

勝己くんはきっと相手が女の子だろうが手を抜かないだろうなあ…。

『スタート！』
「退くなんて選択肢ないから！」

触れればお茶子ちゃんに勝機はある。けど、あの勝己くんの反応速度はお茶子ちゃんには無理だ。

「まだまだぁ！！」
「お茶子ちゃん…」

それでもお茶子ちゃんは諦めずに攻撃し続ける。少し見ているのがキツくなってきたかもしれない…でも。

「見てらんねぇ………！！おい！！それでもヒーロー志望かよ！」
「女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ！！」
「そーだそーだ」

ヒーローがいる観客席から変なブーイングが起きてきた。

「別にどちらも手を抜いてる訳でもないのに…勝己くんがいたぶって遊んでるわけじゃないないのに！！」
「Aちゃん…」
『今遊んでるっつったのプロか？何年目か？』

実況席から救いの声が聞こえてきた。相澤先生。

『本気で勝とうとしてるからこそ手加減も油断も出来ねえんだろが』

プロさえ遊んでいると勘違いしている中で、担任の相澤先生は理解していて救われた気がした。そう、だってお茶子ちゃんの目は諦めてない。

「そろそろ…か…な…ありがとう爆豪くん油断してくれなくて」

そう言うと、会場の上に浮かんでいる岩が個性を解除した。まるで流星群の如く落ちてきた。これなら、もしかしたら…なんてことは無く、正面突破で爆破された。

「こっから本番だ麗日」

殴り合いが始まるのかと思うとお茶子ちゃんの身体は限界で、倒れてしまった。

「麗日さん…行動不能、二回戦進出爆豪くんーー！」

やっぱりかと思うけど、少しお茶子ちゃんが勝つことを期待していたかもしれない。

『一回戦が一通り終わった！！小休憩挟んだら早速次行くぞー！』

一回戦終わっちゃったか…二回戦も頑張ろう！気持ちを切り替えないと。