【敵連合】私は敵連合の…【3】 (ページ19)

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118話ページ19

ミッドナイトの審議は青春ぽければなんでも通りそうだと思っていると、

『スタート！』

と同時に飯田くんがいつもより速い速度で走り始める。

『素晴らしい加速じゃないですか飯田くん！！』
『は？』
「マイク？」

発目さんの声が電子を通して会場に響き渡る。もしかしてマイクで喋ってる？

『普段よりも足が軽く上がりませんか！？』

飯田くんに渡したサポートアイテムの解説が始まった。雄英体育祭はヒーローの他にも多くのサポート会社の方も見に来る。だからこの機会に自分の作ったアイテムを紹介しているのか。

「彼女売り込み根性ハンパないですね」

そして飯田くんと鬼ごっこをしつつアイテム解説を10分もされた後、

『ふーーー…全てをあますことなく見て頂けました。もう思い残すことはありません！！』

そう言いながら彼女は自主的に場外へと歩いて行った。

『発目さん場外！！飯田くん二回戦進出！！』
『騙したなあああ！！！』

なんとも卑劣な…。

「飯田くんは真面目だから利用されたのでしょう…ってそろそろ移動しなきゃ！！」

飯田くんの試合が終わったということは自分の試合が始まる。走って選手用よ入り口へ向かう。

「時間厳守だよ」
「す、すみません」

セメントス先生に注意されてから会場へ入場。湧き上がる声援、吹き出る炎、今までの種目とは違って大きい試合会場には選手が2人しか居ない。

『さあさあ一回戦目も折り返し！へそからビーム！だけどすぐに腹が痛くなって未だ優秀な成績はあまりない青山優雅！！』
「ネビルレーザーだけど！」
『対して個性を節約しながらも高い身体能力でレクリエーションも含めたどの競技も上位で優秀！還現地A！！A組同士の対決だ！！』

準備体操もちゃんとしたし、今度は準備運動といこうか。

『スタート！』
「悪いけど、勝たせてもらうよ！！☆」

開始の合図と共にレーザーを打ってきた。予想通り。四方に打たれるレーザーを避けながらサクサクと近づいく。

『おおーーっと青山！レーザーを打つも、還現地にはかすりもしない！！』

青山くんを緑谷くんの真似をして背負い投げ。そして後ろから押さえつけて動けない体制にした。

「どうしますか？青山くん」
「ま、まいった…」
「青山くん戦闘不能！還現地さん二回戦進出！！」
『個性を使わず勝利！すげぇなおい！』
「どーもどーも」

大きな拍手と声援、悪くない気はする。気分が上がって両手を上げて会場に手を振る。