112話 ページ13
「レクリエーションAちゃんは参加する？」
「しますよ、楽しそうですし！」
「そうだよね！私もレクリエーションするよー！がんばろねー！！」
お茶子ちゃん緊張してるな。相手は勝己くんだし、お茶子ちゃんの個性はどちらかと言うとサポート向き。ヒーローとしての倫理観を捨てて使うならまだあるけど、お茶子ちゃんはきっとしないからそれは言わない。言えない。
「玉転がし楽しかったです！ふふっ」
「意外と疲れるなあれ…」
「響香ちゃん疲れてる場合じゃありませんよ、次は借り物競争ですよ！」
「ケロ、Aちゃんは底知れないくらい元気ね」
「体力はヒーローの資本ですから！」
半分くらい嘘である。元々鍛えてるのもあるけど、こっそりトイレとかに隠れて治癒をして回復しながら競技に出てるのだ。
『次のレクリエーションは借り物競争！参加する生徒は順番に並んでいけーーー！！』
借り物競争に参加する生徒が列になって並び終えた。
「1列目は女子だけなんですね」
「がんばろうね皆！」
「A組だけチアガールの衣装なの恥ずいな…」
A組とB組の女子が1列目らしい。ピストルを持つミッドナイトが最前列の横に立つ。
「皆頑張って借りるのよ！それじゃあスタート！」
ピストルの音が鳴り、借り物競争が始まる。3m先にある机に置かれた沢山ある4つ折りの紙から1枚を取って開く。
「これって持っている人居るんですか！？」
『さあさあ会場内なら何でも借りていい借り物競争！観客も協力頼むぜー！！』
「誰かー！牛持っている人居ませんかー！！」
「お酒！お酒持ってる人！」
「ケチャップありませんかー！？」
皆も結構無茶難題のお題を引いたっぽい。ていうか牛って会場にいるのか…？
「どうしましょう…」
ふと目に生徒席に座ってるあの人が目に入る。
「勝己くん！着いてきてください！！」
「はぁ！？Aなんっ…！」
「いいから黙って来てください！」
ぐいっと腕を掴んでゴール前のミッドナイトの元へ向かう。
「はーい、お題確認するわよ。男子を連れてきたってことはもしかして気になる相手とかかしら…？」
｢はぁぁ！？ふっざけんな！！｣
勝己くんは怒りながら手に爆破を出してしていた。私のせいで茶化されたからかな…こんなことになるとは思ってなかった。なんか申し訳ない。
『おっと1番手に還現地、どんな面白いお題を引いたかぁ！？』
「これです」
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作者名：夢乃雲 | 作成日時：2020年1月20日 17時
