110話 ページ11
有難く席に座ってカツ丼を食べ始めた。
「Aちゃんカツ丼だ！」
「今日は勝たないといけないので、カツ丼にしました！おいしいですよ」
「Aちゃんは正直ね」
のほほんとお茶子ちゃんと梅雨ちゃんと喋りながら食べていると、食器を下げ終わった百ちゃんと響香ちゃんが走ってきた。
「大変ですわ、皆さん」
「どうしたんですか？」
「それがさ、女子全員チアの服着て応援しなきゃいけないらしいんだよ」
「ええ！？あのチアガールの衣装私ら着るん！？」
チアガールの服ってあのおへその出ているやつ！？それを皆の前で着るのは多少恥ずかしい。
「どこからの情報ですか？」
「相澤先生が上鳴と峰田に言伝してきたんだよ」
「ケロ…正直言伝する相手が信用出来ないわね」
「でも相澤先生が！？それはやらなかったら怒られる〜！！」
「本当だったら私達が困りますし、やるしかないですね。衣装はどこに？」
「渡されていないので、私がお造りしますわ」
そういうと創造でクラスの人数分のチアガールの衣装を造った。
「流石百ちゃん！」
「三奈ちゃんと透ちゃんも連れてきたわ」
「本当に着るの〜？」
「ここは、赤信号皆で渡れば怖くないの精神で行きましょう」
「そうですわね…」
こうしてチアガールとなったA組女子。
「やっぱりおへそが見えてますよこれ」
「恥ずかしいよ〜」
「青春みたいだね！」
「透ちゃんは楽しそうね」
「皆さん！そろそろ昼休憩終わってしまいますわ」
A組チアガールは急いで全員会場へ入る。
『最終種目発表の前に予選落ちの皆へ朗報だ！あくまで体育祭！ちゃんと全員参加のレクリエーション種目も用意してんのさ！』
他のクラスもに会場へ入ってきた。
「皆さん…B組女子が普通に体操服着ていませんか？」
「え！どういうことや！？」
「ケロ…」
察してきた。
『本場アメリカからチアリーダーも呼んで一層盛り上げ…ん？アリャ？どーしたA組！！？』
「峰田さん上鳴さん！！騙しましたわね！？」
あの2人にまんまと騙されてしまった。
「何故こうも峰田さんの策略にハマってしまうの私…」
「アホだろアイツら…」
「まんまとやられましたね」
「まァ本戦まで時間空くし張りつめててもシンドいしさ…いいんじゃない！！？やったろ！！」
「透ちゃん好きね」
透ちゃんはノリノリだ。確かにこんなの着る機会なんてないから、もうこの際楽しもうかな！やけくそだ！
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作者名：夢乃雲 | 作成日時：2020年1月20日 17時
